振袖姿を華やかに彩る帯選びは、成人式やお祝いの晴れ姿をより一層引き立てるために重要です。本記事では、振袖にあわせる帯の種類や結び方や選び方を詳しく解説。
また、レンタルや購入時の注意点、費用相場についてもわかりやすくまとめているので、振袖選びの参考にしてください。
振袖にあわせる帯は「袋帯」が多い
振袖にあわせる帯といえば、多くの場合「袋帯」が選ばれます。実際に、小売店で購入やレンタルできる振袖用の帯はほとんどが袋帯です。
袋帯は丸帯と比べるとやや控えめな印象がありますが、華やかな色柄を選ぶことで成人式をはじめフォーマルなシーンにぴったりの装いを演出できます。
「丸帯」は格式の高い帯として知られており、価格も高額です。主に婚礼衣装として使用されたり、舞子さんが着用したりすることが多いとされています。丸帯は裏面にも柄が入っており、結び方に関わらず柄を楽しめる華やかな雰囲気が特徴です。
【一覧】着物にあわせる帯の種類
着物にあわせる帯の種類を以下にまとめました。振袖にあわせる場合、丸帯もしくは袋帯が一般的。
他に名古屋帯や半幅帯もありますが、いずれもカジュアルな着物に合わせる帯なので、振袖を着用する際には使用せず、小紋や浴衣などとあわせることが多いです。
帯の種類 | 特徴 | あわせる着物の種類 |
---|---|---|
丸帯 | 最も格式が高く値段も高価。表裏に柄があり華やかな印象。 | 婚礼衣装、舞妓の着物など |
袋帯 | 幅広で厚みがあり、フォーマルな印象。 | 振袖、訪問着、留袖など |
名古屋帯 | カジュアルで締めやすい | 小紋、紬などのおしゃれ着 |
半幅帯 | 最もカジュアルで軽い | 浴衣、普段着の着物 |
振袖にあわせる帯の結び方
続いて、振袖にあわせる帯の結び方を見てみましょう。以下では、振袖にあわせる代表的なスタイルについて解説します。
- 文庫結び
- ふくら雀結び
- 立て矢結び
- 二重太鼓結び
なお、これらの結び方はあくまでもベースとなるスタイルです。実際の着付け時には、個人の好みや体型、振袖のデザインにあわせて細かなアレンジを加えることも可能です。プロの着付け師に相談しながら、自分に似合う結び方を見つけてみてください。
文庫結び
文庫結びは、清楚で落ち着いた雰囲気の定番スタイルです。振袖との相性もよく、多くの方に好まれています。シンプルながら品のある結び方で、フォーマルな式典をはじめどんな場面でも気兼ねなく選べるでしょう。
ふくら雀結び
ふくら雀結びは、お太鼓部分がふっくらする結び方で、肩に向かうような形で2つの羽根をつける結び方です。柔らかく愛らしい雰囲気の着物にぴったりで、可愛らしさを強調したい方におすすめです。
立て矢結び
立て矢結びは、大人の品格を醸し出す結び方です。シンプルでありながら華やかさもあるため、振袖をスタイリッシュに着こなしたい方に特におすすめ。モダンな印象を与えたい場合や、シックな着こなしを楽しみたいときに選ぶとよいでしょう。
二重太鼓結び
二重太鼓結びは、お太鼓結びのお太鼓部分が2枚になっている結び方です。通常のお太鼓結びよりも、より豪華で華やかな印象を与えることができます。特別な晴れの日にもふさわしく、おめでたいシーンにもぴったりです。
振袖にあわせる帯の選び方
ここからは、帯選びの基本的なポイントをご紹介します。
- 振袖と同系色であわせる
- 振袖と反対色であわせる
- 人気・定番色で選ぶ
- 見せたいイメージで選ぶ
振袖と同系色であわせる
振袖と帯を同系色であわせると、統一感のある落ち着いた印象を演出できます。
例えば、ピンク系の振袖には赤系の帯、青系の振袖には水色や紺色の帯をあわせるといったイメージです。同系色でまとめることで失敗が少なく、初心者の方にもおすすめです。
振袖と反対色であわせる
振袖と帯を反対色であわせると、メリハリのある華やかな印象になります。例えば、赤い振袖に緑の帯、紫の振袖に黄色の帯などの組みあわせもおしゃれです。モダンな着こなしや、個性的な装いを楽しみたい方に向いているでしょう。
人気・定番色で選ぶ
迷った時は、人気の高い定番色を選ぶのも一つの手段です。金・銀・赤・黒などは、どんな振袖にもあわせやすい色とされています。特に金や銀は華やかさを演出しやすく、成人式などでも人気の万能カラーです。
見せたいイメージで選ぶ
最終的には、理想のイメージにあわせて帯を選ぶことが大切です。可愛らしさを強調したいなら明るい色や柄物を、大人っぽさを出したいなら落ち着いた色や無地を選ぶなど、なりたい自分のイメージにあわせて帯を選びましょう。
振袖の帯をレンタルor購入する際の費用
レンタルの場合、振袖の帯単体で借りるケースはあまりなく、振袖や着付け・ヘアメイクなどすべてセットになっており、総額は20万円〜30万円程度です。
購入の場合は5万円〜が費用相場になります。織の綿密さや絹糸のランク、制作技法によって値段が変わり、デザインや柄の違いは値段にはあまり影響しません。
振袖はどこで予約するの?
振袖を予約できる場所は大きく分けて以下の4つがあります。それぞれの特徴と注意点を見ていきましょう。
- 専門店、百貨店
- 振袖フェア
- フォトスタジオ
- ネット宅配レンタル
専門店、百貨店
専門店では幅広い種類の振袖の中から選ぶことができ、プロのスタッフからのアドバイスも受けられます。その際は、SNSやWebサイトで事前に評判を確認するとよいでしょう。
百貨店の振袖コーナーでは、上質で価値の高い振袖が揃っていることが多いのが特徴。いずれの場合も、試着や相談の際には事前に予約しておくとスムーズです。
振袖フェア
振袖フェアは、豊富なデザインを一度に見比べられる貴重なチャンス。また、フェア限定の割引や特典があることも。通常よりもお得になる可能性があるので、スケジュールがあえばぜひ参加してみましょう。
フォトスタジオ
フォトスタジオでは、振袖のレンタルから撮影、着付けまで一括で行えるプランが充実しています。撮影をメインに考えている場合は、フォトスタジオでの予約もおすすめです。
ネット宅配レンタル
忙しい場合や近くに店舗がない場合、ネット宅配レンタルを利用することも可能です。ただし、注意したいのがサイズ選び。
自宅で試着できるサービスを提供している場合もありますが、基本的に試着できない可能性が高いため、慎重に選びましょう。不安な場合は店舗でのレンタルがおすすめです。
レンタルか購入、どっちが良いの?
振袖をレンタルするか、購入するかで悩んでいる方もいるかもしれません。振袖をレンタルするべきか購入するべきかは、予算や使用頻度によって異なります。
以下では、それぞれのメリットデメリットや費用相場、おすすめな人の特徴について解説するので、参考にしてみてください。
レンタル・購入のメリットデメリット
レンタルのメリットは、一度きりの使用でも手軽にトレンドのデザインを楽しめること。
購入と比較して費用を抑えやすく、着付けやヘアメイク、前撮りなどがセットになったプランも多いです。デメリットとしては、手元に残らないことや、選べるサイズ・デザインが限られる点などが挙げられます。
一方、購入のメリットは何度でも着用できることや、ぴったりなサイズで着られることです。ただしレンタルと比べて費用が高額になるほか、着付けやヘアメイクの手配も自分でする必要があります。
購入の場合でも、お店で着付けをしてもらえるケースや、提携している着付け先を紹介してもらえるケースもありますが、どこまでが料金に含まれているかは確認しましょう。
レンタル・購入の費用相場
振袖のレンタル・購入にかかるおおよその費用相場は以下の通りです。
費用の内訳 | レンタル料金 | 購入料金 |
---|---|---|
振袖 | セット料金約20万円〜30万円 | 20万円〜 |
着付け・ヘアメイク | 約2万円〜3万円 | |
小物一式 | 約7万円〜18万円 | |
メンテ費用 | 1.5万円〜 | |
前撮り費用 | 約3万円~7万円 | |
総額 | 約20万円〜30万円 | 約30万円〜50万円 |
レンタル・購入こんな人におすすめ
レンタルは、予算を抑えつつトレンドを楽しみたい人におすすめです。また、一度しか着る予定がない場合もレンタルが向いているでしょう。
- 一時的な出費を抑えたい
- 成人式以外で着用する機会がない
- 流行りのデザインを選びたい
- メンテナンスや保管が難しい
一方、購入は振袖姿を何度も楽しみたい場合や、ぴったりのサイズで着用したい人に向いています。
- 何度も着用する機会がある
- ぴったりのサイズで着用したい
振袖選びで見るべき3つのポイント
振袖選びで見るべき3つのポイントを紹介します。
- 料金に含まれるサービス
- アフターサポートの内容
- 自宅/成人式会場からのアクセス
それぞれ見ていきましょう。
料金に含まれるサービス
振袖の料金に含まれるサービスに何が含まれるのかチェックしましょう。具体的には着付けやヘアメイク、小物アイテムなどです。
レンタルの場合はセットプランとして含まれることが多いですが、事前に確認しておきましょう。
アフターサポートの内容
購入の場合、保証内容やメンテナンスサービスが充実しているかを確認することが大切です。レンタルの場合は、キャンセル料、レンタル期間、返却時のクリーニングの有無など、アフターサポートまでチェックしておきましょう。
自宅/成人式会場からのアクセス
当日に店頭で着付けを行う場合は、成人式会場からのアクセスがよい店舗を選ぶのがおすすめです。移動時間が短くなることで慌てずにすみ、当日のストレスを減らせます。
振袖の試着に適した服装
振袖の試着では、振袖を洋服の上から羽織ることが一般的。試着時の服装が適切でなければ、正確なサイズが測れなかったり、振袖のデザインやシルエットが正確にイメージできなかったりすることがあります。
たとえば襟元が詰まっている服や、袖が長すぎる服を着ていると、振袖を着用した際の雰囲気がイメージしづらくなります。
また、着物の下に着る肌着と洋服では生地の厚さが異なるため、試着時の服装次第で最終的なサイズ感が変わってしまう可能性もあります。
以下の表を参考に、試着に適した服装で来店するようにしましょう。
適した服装 | ・半袖や七分袖のトップス ・腰回りがタイトなボトムス ・髪型はアップスタイル |
NGな服装 | ・厚手のトップスやフード付きの服 ・取り外ししにくいアクセサリー ・スカートやジーンズ |
まとめ
振袖にあわせる帯の種類について解説しました。振袖にあわせる帯としては袋帯が一般的で、結び方は文庫結びやふくら雀結び、立て矢結び、二重太鼓結びなどがあります。なりたいイメージにあわせて、お気に入りの帯を見つけましょう。