振袖の正しい脱ぎ方について紹介します。成人式や結婚式など、お祝いシーンでの着用に人気の振袖。一生もののアイテムとして長く綺麗に保つには、着用後のケアも欠かせません。
本記事では、振袖を脱ぐ前の準備から具体的な脱ぎ方、クリーニングや保管方法まで詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
振袖を脱ぐ前の準備
振袖を脱ぐ前の準備のポイントは以下の通りです。
- 広くて清潔な場所を探す
- 衣裳敷を敷く
- メイクを落とす
広くて清潔な場所を探す
振袖を脱ぐ際は、まず広くて清潔な場所を選びましょう。振袖は裾が長いため、脱ぐときに裾が床に触れることがあります。清潔な場所であれば、振袖が汚れてしまう心配がありません。
また、着物をたたむ際にスペースが必要となるため、できれば広さのある空間が理想です。脱いだ後に振袖をきれいに整えられるよう、あらかじめ周囲の環境をチェックしておきましょう。さらに静かな場所であれば、心置きなく着替えに集中できます。
衣裳敷を敷く
脱ぐ場所が決まったら、衣裳敷を敷きます。衣裳敷がない場合、大きさのあるバスタオルや風呂敷、清潔なレジャーシートなどでも代用可能です。衣裳敷を使えば、万が一床が汚れていた場合でも振袖に汚れがつきません。
また、あわせて着物ハンガーも用意しておくと、脱いだ振袖を一時的にかけておくのに便利です。
メイクを落とす
振袖を脱ぐ前にメイクを落としておきましょう。
化粧品が振袖に付着するとシミや汚れの原因となり、クリーニングが大変になります。特にファンデーションや口紅などは、先に落としておくことで、気づかないうちに生地に汚れがつくのを防げます。
また、手もきれいに洗っておきましょう。手のひらが汚れていると、脱ぐ際に振袖に汚れが移る恐れがあります。
振袖の脱ぎ方
振袖を脱ぐときは、以下のように上から順に脱いでいきます。着たときと逆の手順を意識すると、スムーズに脱げておすすめです。
- 帯締めを解く
- 帯揚げを外す
- 帯枕の紐を外す
- 帯の結び部分を前にして解く
- 腰ひも、伊達締めを解く
- 振袖を脱ぐ
- 長襦袢や肌襦袢を脱ぐ
まず、帯締めを外します。解く際にはゆっくりと行い、結び目を無理に引っ張らないよう注意してください。次に帯揚げを外し、折りたたんでおきましょう。
帯枕の紐を外し、帯の結び部分を前にして解いていきます。腰ひも・伊達締めを外したら、振袖、長襦袢、肌襦袢の順に脱ぎしょう。脱いだ後はすぐに畳むか、専用のハンガーにかけておくとシワを防げます。
慣れない振袖を脱ぐのは大変なので、家族や友人に手伝ってもらうのもおすすめです。帯も結び方によっては複雑で外しにくいため、協力してもらうと良いでしょう。
振袖着用後はすぐにクリーニングに出す
振袖を着用した後は、できるだけ早くクリーニングに出すことをおすすめします。特に、汗や化粧品の汚れは、時間が経つと落ちにくくなるため要注意。時間が経つにつれて汚れが生地に染み込んでしまうと、クリーニング費用も高くなる可能性があります。
成人式が終わり次第、早めにクリーニングに出しましょう。クリーニングに出した後は、きれいな状態で「たとう紙」にくるんで返却されるため、自分で畳む手間も省けておすすめです。
帯や小物の必要なお手入れ、保管方法
振袖の帯や小物のお手入れ方法も忘れないようにしましょう。長襦袢と帯は、振袖と同じタイミングでクリーニングに出してしまうのがおすすめです。
それ以外の小物は、ひどい汚れやシワが気になる場合を除いて、自宅のケアで問題ありません。アイテムごとの具体的なお手入れは、以下を参考にしてみてください。
振袖の小物 | お手入れ・保管方法 |
---|---|
草履 | 汚れを落として乾かしてから保管する |
足袋 | 手洗いで汚れを落とす |
和装インナー | 洗濯機で洗えることが多い |
和装バッグ | 汚れを乾いた布で拭き取る |
ショール・ファーの襟巻き | 陰干しする |
クリーニング後の振袖の保管方法
クリーニング後の振袖は、自宅で適切な保管が必要です。返却時のきれいな状態のまま、タンスなどで保管するのがおすすめ。また、害虫やカビを防ぐために、保管するタンスには和装用の防虫剤や乾燥材を入れておきましょう。
その後も定期的なケアをすることで綺麗な状態を保てます。半年〜1年に1回程度の頻度で、湿度が少なく晴れた日に虫干しをするようにしてみてください。
お手入れが手間に感じる場合は、カビや匂いを防ぐための加工をしてもらうのもおすすめです。
着物専門のクリーニングを行っている弊社では、抗ウイルスや消臭、防臭、抗カビ効果のある溶剤で着物を守るデオファクター加工に対応しています。定期的な虫干しも不要で管理が楽になるので、日頃のケアが不安な場合はお気軽にご相談ください。
まとめ
振袖の脱ぎ方や、その後のケアについて解説しました。振袖は一生もののアイテムなので、丁寧に扱い、大切に保管することが重要です。長くきれいな状態で保つために、ぜひ本記事で紹介したポイントを実践してみてください。