結婚式に振袖を着ると悪目立ちするのでは?と不安を抱えている方もいるかもしれません。
そこで本記事では、結婚式で振袖を着用するマナーや適した服装、悪目立ちしないための事前準備などを解説します。
結婚式に振袖を着ていくか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
結婚式のゲストで振袖は目立つ?NG?
結婚式のゲストとして振袖を着ること自体は、全く問題ありません。振袖は未婚女性の第一礼装であり、フォーマルな場にふさわしい装いとされています。
実際に20代女性が成人式で購入した振袖を結婚式で着るケースや、親族として出席する際に振袖を着用することも珍しくありません。
ただし一方で、花嫁と被るデザインや目立つ服装を避けるのがマナー。成人式のような自分が主役のイベントとは異なり、シンプルで控えめな装いを心がけましょう。
新郎新婦の意向や周囲の雰囲気を確認した上で、適した振袖を選ぶのがおすすめです。
目立ちたくない場合は色留袖・訪問着がおすすめ
結婚式で振袖を着ることは本来マナー違反ではありませんが、和装のマナーをよく知らないゲストも増えている中、「どうしても悪目立ちが気になる」という場合は色留袖や訪問着を選ぶのもひとつです。
色留袖は、未婚・既婚を問わず着用できるフォーマルな着物で、格式が高く結婚式に向いています。また、訪問着も振袖より控えめなデザインが多いため、目立ちにくくおすすめです。
結婚式に適している振袖の種類
振袖には袖の長さによって「大振袖」「中振袖」「小振袖」の3種類に分けられます。このうち、ゲストとして参列する場合の結婚式に適しているのは中振袖。
なお、振袖は袖が長いほど格が高いとされ、「大振袖>中振袖>小振袖」の順で格付けされています。
【振袖の種類】
名称 | 袖の長さ | 着用シーン |
---|---|---|
大振袖 (本振袖) | 三尺以上 (約104~120cm) | 花嫁衣裳 |
中振袖 | 二尺五寸尺 (約100cm) | 成人式、結婚式の参列 |
小振袖 (二尺袖) | 二尺 (約85cm) | 外出時、卒業式で袴に合わせて着用 |
結婚式の振袖で悪目立ちしないための事前準備
結婚式の振袖で悪目立ちしないために、以下の準備を行いましょう。
- 結婚式のスタイルを情報収集する
- 新郎新婦に確認を取る
- 他の参加者に相談をする
結婚式のスタイルを情報収集する
結婚式の雰囲気に合った振袖を選ぶために、事前に式のスタイルを確認しておくことがポイント。
結婚式の案内状や新郎新婦のSNSなどから会場の情報を得て、どのような雰囲気の式になるのかをリサーチしておきましょう。
新郎新婦に確認を取る
親族が厳格な家柄である場合や、和装を着るゲストが少ない場合、目立つつもりはなくても振袖姿というだけで浮いてしまう可能性があるかもしれません。
振袖を着ていくかどうか悩んでいる場合は、新郎新婦に確認を取ることがおすすめ。新郎新婦の意向を事前に確認しておくことで、トラブルを防げます。
他の参加者に相談をする
結婚式に参列する他のゲストと事前に服装を相談しておくと、会場の雰囲気に合った装いを選びやすくなるでしょう。
結婚式に参加する友人や知人がいる場合、他のゲストとのバランスを考えると参考になります。
結婚式で振袖を避けた方が良いケース
結婚式で振袖を避けた方がよいケースは以下の通りです。
- 既婚女性
- 30代以上の女性
既婚女性
振袖は未婚女性が着用する着物であり、原則既婚女性が着ることはありません。結婚後は振袖ではなく、色留袖や訪問着などを選びましょう。
30代以上の女性
振袖を着用するのに年齢制限はありません。しかし、世間一般的な考え方や周りからのイメージを考慮して、30代以降になると未婚女性でも着用する方は少ないのが実情です。
また、振袖のデザインは主に20代前半の若い層に向けて作られているものが多く、30代以上の方には少しアンバランスに感じられることもあります。30代以上の方が結婚式で着物を選ぶ場合は、未婚・既婚を問わず着用できる訪問着や色留袖(五つ紋以外)がおすすめです。

結婚式の振袖で悪目立ちしないためのポイント
ゲストとして参列する結婚式で振袖を着用する際、悪目立ちは避けたいものです。以下では、結婚式の振袖で悪目立ちしないためのポイントを紹介します。
- 花嫁衣装と被らないようにする
- 華美な色柄は避ける
- 結婚式場に合わせた振袖を選ぶ
- 参列する立場に合わせた振袖を選ぶ
- 年齢に合った振袖を選ぶ
花嫁衣装と被らないようにする
結婚式では、花嫁より目立つ装いを避けることが基本的なマナー。白や黒、赤、オレンジ、青などの鮮やかな色味は花嫁衣装によく使われるため、悪目立ちが気になる場合は避けると良いでしょう。
特に白色については、和装の場合は本来NGの色味ではないものの、現代ではウェディングドレスと重なるイメージをもたれやすいため、気になる場合は避けた方が無難です。
どうしても振袖の色が気になる場合は、新郎新婦に直接確認するのもよいでしょう。
華美な色柄は避ける
華美な色柄を避けることも重要です。特に成人式で着た振袖をそのまま結婚式で着る場合、結婚式の場にそぐわない色柄でないか要注意。
成人式の振袖は華やかさを重視したデザインが多く、結婚式で浮いてしまうこともあります。振袖を着用する場合は、落ち着いた色合いや上品な古典柄の振袖を選ぶようにしましょう。
結婚式場に合わせた振袖を選ぶ
式場の雰囲気によっても適した振袖は異なります。格式の高いホテルや料亭で行われる結婚式では、伝統的な古典柄の振袖がおすすめ。
一方、レストランウェディングやガーデンウェディングのようにカジュアルな会場では、洋花柄や淡い色合いの振袖もよく合います。
参列する立場に合わせた振袖を選ぶ
結婚式では、参列する立場によって求められる服装の格式が異なります。親族として参加する場合は、事前に身内同士で何を着るのかを確認しておきましょう。
格式の高い装いといっても、黒留や洋装などジャンルはさまざま。いずれにしても新郎新婦の家族として、品格を重視した装いを心がけることが大切です。
友人として出席する場合は、親族と被らないように、モダンな柄や落ち着いた色合いの振袖を選ぶとよいでしょう。
年齢に合った振袖を選ぶ
年齢に応じた色柄を選ぶことで、より自然で品のある印象になります。
例えば10代〜20代前半の方であれば鮮やかな色や大胆な柄でフレッシュに、20代後半以降で着用する場合は落ち着いた色合いや繊細な柄を選ぶことで上品に着こなせます。
結婚式で振袖を着用する際のコーディネート
続いて、結婚式で振袖を着用する際のコーディネートのポイントを紹介します。
- 帯の結び方はシンプルに
- 派手なアクセサリーは避ける
- 清潔感のあるシンプルな髪型にまとめる
帯の結び方はシンプルに
振袖の帯結びは「お太鼓結び」や「文庫結び」などシンプルな結び方を選ぶと、落ち着いた印象になるため、フォーマルな場である結婚式に向いています。
また、使用する帯はベーシックな「袋帯」がおすすめです。帯のデザインも振袖のデザインに合わせて、華美ではないものを選ぶようにしましょう。
派手なアクセサリーは避ける
花嫁よりも目立つ派手なアクセサリーは避けるのがマナーです。
大ぶりのパールや生花、光沢感のある髪飾りなどは、花嫁と被る可能性があるため着用しないのがおすすめ。シンプルなアクセサリーを選び、上品な雰囲気に仕上げてみてください。
清潔感のあるシンプルな髪型にまとめる
結婚式に振袖を着用する際、派手過ぎず適切な髪型を選ぶことで全体のバランスと礼儀を保つことが重要です。基本的にはきちっと髪を整えて、食べるときや挨拶をする際に髪の毛が落ちてこないようにするのがポイント。
また、ショートやボブの方はワックスを利用したり、派手すぎない髪飾りでアクセントを加えるのがおすすめです。ロングヘアの方は少しカールをつけたりアレンジを加えたりするといいでしょう。
成人式で着用した振袖を結婚式で着てもよい?
成人式で着用した振袖は結婚式でも着用できますが、華やかなデザインが多いので注意が必要です。派手な振袖は避け、色やデザインが結婚式のマナーに適しているかを事前に確認しておきましょう。
また、結婚式の主役である花嫁が引き立つよう、目立つアイテムも避けるのがおすすめ。成人式で使用した小物類も合わせてチェックしてみてください。
結婚式の振袖に関するよくある質問
Q. 結婚式で着用する振袖のNGな色は?
結婚式では、花嫁の衣装と被る色を避けるのがマナーです。特に白や黒、赤、オレンジ、青などの鮮やかな色味は花嫁衣装によく使われるため、悪目立ちが気になる場合は避けましょう。
Q. 結婚式に振袖を着てもいい?
結婚式のゲストとして振袖を着ること自体は、全く問題ありません。振袖は未婚女性の第一礼装であり、フォーマルな場にふさわしい装いとされています。
ただし新郎新婦によっては「振袖は避けてほしい」という可能性もあるため、気になる場合は事前に確認するのがおすすめです。
Q. 結婚式で花嫁より目立ってはいけないマナーは?
結婚式では、新郎新婦が主役です。そのため、ゲストが花嫁より目立つ装いをするのはマナー違反とされています。
Q. 友人の結婚式に振袖で出席するのはどう?
友人の結婚式に振袖を着ていくことも問題ありません。ただし、次の点に注意しましょう。
- 会場の雰囲気に合った振袖を選ぶ
- 派手すぎない柄や落ち着いた色合いを意識する
- 参列する他の友人と相談し、服装のバランスを取る
まとめ
結婚式に振袖を着ることは問題ありませんが、「目立ちたくない」という場合は訪問着や色留袖を選ぶのもひとつ。
また、振袖を着用する場合も花嫁衣装と被りやすい色や、派手で悪目立ちしそうな色柄は避けることがおすすめです。事前に新郎新婦の意向を確認したり、他のゲストと相談したりするのもよいでしょう。