振袖の着付けにタオルは必須!適切な種類や枚数、補正方法をプロが解説

振袖の着付けに使うタオルについて解説します。振袖を美しく着こなすためには、着付けの際の補正が欠かせません。

補正とは、着物のシルエットを整えるために体の凹凸を調整する処置のことです。

本記事では、振袖の着付けにおけるタオルの必要性や適切な種類、補正の方法をわかりやすく解説します。

目次

振袖の補正用タオルの役割

出典:PIXTA

振袖を美しく着こなすためには、フラットなシルエットを作るための「補正」が必要です。振袖を含む和装ではくびれが強調されるような体型よりも、「ずん胴」に近いほうがすっきりと見え、着崩れしにくくなります。

そのためタオルを使って体の凹凸をなくし、メリハリを少なくして着用するのです。補正用タオルは、襟元や胸、肩、腰など体の形に合わせて使います。

特にウエスト部分がくびれている場合は帯が安定しづらくなるため、タオルを入れて調整しましょう。

振袖の補正用タオルは自分で準備が必要?

補正用のタオルは、着付け当日までに余裕を持って準備しましょう。着付け先や美容院によっては準備してくれる場合もありますが、基本的には自分で用意が必要です。

レンタルと購入いずれの場合も、着付けセットには補正用のタオルは含まれていません。着付け先に事前に確認し、必要があれば当日持参しましょう。

振袖の補正用タオルは何枚必要?

「補正用タオルは何枚必要?」と不安に思う方もいるかもしれません。明確な決まりはありませんが、補正用タオルは通常の「フェイスタオル」を、3枚〜5枚用意するのが一般的です。

  • 普通の厚さのフェイスタオル:3枚
  • 薄手のタオル:2枚

上記のように準備すると、体型に合わせて細かく調整ができておすすめです。ただし、上記はあくまで目安となるため、必要に応じて増減させても問題ありません。

振袖の補正用タオルを準備する際の注意点

振袖の補正をする際には、使用するタオルの種類に注意が必要です。以下のポイントを押さえて、万全に準備しましょう。

  • 刺繍や装飾の入っているものは避ける
  • 色は透けないよう白が基本

刺繍や装飾の入っているものは避ける

補正用のタオルは、できるだけシンプルなものを選ぶのがおすすめ。刺繍やレース、装飾の入ったタオルは、補正の際に凹凸ができてしまいます。

着物のシルエットを崩す原因になるため、肌当たりがなめらかなタオルを選びましょう。

色は透けないよう白が基本

振袖の下に入れる補正タオルは、白や淡い色のものを選ぶことが基本。着物の生地は、光の加減によっては透けて見えてしまうことがあります。

色味の濃いタオルを使うと振袖に響いてしまう可能性があるため、特に薄い色の振袖を着る場合は白を選ぶのが無難です。

タオル以外で振袖の補正に使用するアイテム

タオル以外で振袖の補正に使用するアイテムは以下の通りです。

アイテム用途
ガーゼ / 脱脂綿胴回りや胸に巻きつけてタオルを固定する
着物用補正パッドタオルを使わなくても簡単補正ができる

ガーゼ / 脱脂綿

ガーゼや脱脂綿は、胴回りや胸に巻きつけるようにして使います。タオルをしっかり固定するために、補正には欠かせないアイテムです。

着付け師が用意してくれる場合もありますが、タオルとあわせて事前に確認しておくとよいでしょう。自分で用意が必要な場合は、ドラッグストアなどで購入できます。

着物用補正パッド

着物用の補正パッドは、タオルを使わずに補正ができるアイテムです。マジックベルトが付いていて簡単に利用できるものや、金具が付いたものなどがあります。

タオルやガーゼのように必需品ではありませんが、あると便利なアイテムです。

タオルを使用した振袖の補正の手順

以下では、タオルを使用した振袖の補正の手順を解説します。

  • 胸 / 肩の補正
  • 腰の補正

それぞれ見ていきましょう。

胸 / 肩の補正

いかり肩の場合、なで肩にするためにタオルを使いましょう。V字に折ったタオルを肩にのせて、くぼんでいる首の周りに厚みを持たせることでなめらかなラインに仕上がります。

胸の下は薄手のタオルで埋めるようにするのがおすすめ。段差が少なくなり、凹凸の少ない仕上がりになります。

腰の補正

腰の補正では、タオルを2枚使います。まず、屏風だたみにしたタオルを背中のくぼんでいるところに当てて、縦半分に追ったタオルで上から押さえましょう。タオルが足りない場合は、追加のタオルを使用します。

振袖のタオルに関するよくある質問

最後に、振袖のタオルに関するよくある質問をまとめました。

Q. 振り袖の補正タオルにはどんなものを使う?

振袖の補正タオルには、適度な厚みのある、シンプルなフェイスタオルを使用するのが理想的です。刺繍やレース、装飾が施されていないものを選びましょう。

また、色の濃いタオルは振袖の色に響く可能性があるため、白いタオルを選べば透ける心配がなくおすすめです。体型にあわせて、普通の厚さのフェイスタオル3枚程度、薄手のタオル2枚程度準備しておきましょう。

Q. 着物や振袖にタオルを巻くのはなぜ?

着物や振袖は着付けの際にタオルを巻いて補正を行います。振袖をきれいに着るために体の凹凸を少なくし、フラットなシルエットを作るための作業です。

着物はウエストにくびれがあると着崩れしやすく、帯の位置も安定しにくくなります。タオルを使って補正を行い、「ずん胴体型」に近づけることで、美しい着姿を保ちましょう。

まとめ

振袖の補正で使用するタオルについて解説しました。補正用のタオルはレンタルや購入のセットプランには含まれないため、着付けの際には自分で準備が必要です。

基本的には合計3〜5枚程度、通常の厚みのものと薄めのものを揃えましょう。ガーゼは着付け師が用意してくれることもありますが、タオルとあわせて事前に確認しておくことがおすすめです。

本記事を参考に、補正用のタオルをしっかり準備して、スムーズに着付けの準備を進めましょう!