振袖の正しい保管方法は?具体的な手順やレンタルの返却方法も解説

成人式や卒業式など、特別な日に着る振袖。大切な着物だからこそ、着用後の保管方法には気を配りたいものです。

そこで本記事では、振袖の保管方法に加えて、帯や小物のケア、レンタルの返却手順についてもわかりやすく解説。振袖を長く美しい状態で保つためのポイントを押さえましょう!

目次

振袖着用後の保管方法

出典:photoAC

振袖はデリケートなものなので、着用後のケアが欠かせません。以下の手順で丁寧に保管することで、振袖を美しい状態に保ちましょう。

手順ポイント
1. 半日ほど陰干しする風通しのよい部屋で半日ほど干して湿気を飛ばす。
2. クリーニングに出す汚れを放置せず、着物専門のクリーニングに出す。
3. タンスや衣装ケースに入れて保管シワを防ぐために「たとう紙」に入れ、防虫剤を使用する。
4. 定期的に虫干しする6ヶ月〜1年に一度、晴れた日に虫干しを行う。

1. 半日ほど陰干しする

振袖を着た後は、まず風通しのよい部屋で半日ほど陰干しし、湿気を飛ばしましょう。振袖は汗や湿気を吸収しやすいため、すぐに畳んでしまうとカビや臭いの原因になります。

ハンガーにかける際は、着物用の和装ハンガーを使用すると型崩れを防げておすすめです。直射日光は色あせの原因になるため、必ず陰干しするようにしましょう。

2. クリーニングに出す

振袖を着用後は、できるだけ早くクリーニングに出すのが理想的です。たとえ目立った汚れがなくても次の着用予定がない場合は、一度丸洗いなどのクリーニングに出しておくと安心して保管できます。

数ヶ月以内に着る予定がある場合はその後にクリーニングに出しても構いませんが、気になる汚れがある場合はクリーニングに出しましょう。

特に、汗やファンデーション、食べこぼしなどの汚れは時間が経つと落ちにくくなり、クリーニング代も高くなる可能性があります。クリーニング後は綺麗に畳まれた状態で「たとう紙」に包まれて返ってくるため、自分で畳む手間も省けます。

なお、振袖のクリーニングは、着物専門のクリーニング業者に依頼するのがおすすめです。専門店では素材に適した方法で対応してくれるため、振袖を傷める心配がありません。

3. タンスや衣装ケースに入れて保管する

クリーニングから戻ってきた振袖は、シワがつかないように「たとう紙」に入れたまま、タンスや衣装ケースで保管しましょう。

害虫やカビを防ぐために、保管するタンスには和装用の防虫剤や乾燥材を入れておくようにします。

4. 定期的に虫干しする

その後も定期的なケアをすることで綺麗な状態を保てます。半年〜1年に1回程度の頻度で、湿度が少なく晴れた日に虫干しをするようにしてみてください。

お手入れが手間に感じる場合は、カビや匂いを防ぐための加工をしてもらうのもおすすめです。着物専門のクリーニングを行っている弊社では、抗ウイルスや消臭、防臭、抗カビ効果のある溶剤で着物を守るデオファクター加工に対応しています。

定期的な虫干しも不要で管理が楽になるので、日頃のケアが不安な場合はお気軽にご相談ください。

振袖を保管する際の注意点

振袖を保管する際は、以下のポイントに注意しましょう。

  • 汚れは自分で落とさずプロに任せる
  • 正絹の振袖は特に取り扱いに注意
  • 風通しがよく直射日光が当たらない部屋で保管

汚れは自分で落とさずプロに任せる

振袖に汚れがついた場合、自分で無理に落とそうすることは厳禁です。必ず着物専門のクリーニング業者に依頼しましょう。

特に、シルク(正絹)の振袖は水に弱く、誤った洗い方をすると縮みや変色の原因になります。

家庭用の洗剤やシミ抜きを使うと、かえって汚れが広がったり、色落ちしたりすることがあるため、汚れは自分で落とさず、早めにプロに依頼しましょう。

正絹の振袖は特に取り扱いに注意

正絹(しょうけん)は、振袖によく使われる高級素材ですが、特に取り扱いに注意が必要です。

適切に保管しないとシミやカビが発生しやすくなるため、以下のポイントに注意しましょう。

ポイント
  • 収納時に除湿剤や乾燥剤を入れる
  • 直接振袖に触れないように注意しながら防虫剤を設置する
  • たとう紙は湿気を吸収するため、2〜3年に1回程度新しく取り替える
  • 着物の間に紙が入っている場合は、半年〜1年経ったら取り外し捨てる

風通しがよく直射日光が当たらない部屋で保管

先に触れた通り、振袖は日光に長時間当たると紫外線により色が薄くなる、色ヤケ(色あせ)が発生します。直射日光が当たらない、風通しのよい場所で保管することがポイントです。

また、押し入れやタンスに収納する場合、定期的に扉を開けて換気し、湿気がこもらないように心がけましょう。

帯や小物の必要なお手入れ、保管方法

振袖と同様に、帯や小物も適切に保管しないと、シミや劣化の原因になります。それぞれのアイテムに合ったお手入れ方法を知り、長く美しく使えるようにしましょう。

アイテムお手入れ・保管方法
長襦・帯振袖と一緒にクリーニングへ
その他の小物自宅での手入れでOK
草履汚れを落として乾かしてから保管
足袋手洗いで汚れを落とす
和装インナー洗濯機で洗う
和装バッグ乾いた布で汚れを取る
ショール・ファー襟巻きは陰干し
髪飾り暑い場所で保管しない

長襦袢・帯|振袖と一緒にクリーニングへ

長襦袢や帯は、振袖と同様に着物専門のクリーニング業者に依頼しましょう。特に長襦袢は肌に触れるため、汗や皮脂が付きやすく、放置すると黄ばみや臭いの原因になります。

クリーニング後はたとう紙に包んで収納し、湿気対策をしっかり行いましょう。

その他小物一式|自宅での手入れでOK

帯締めや帯揚げなどの小物類は自宅で軽く汚れを落とし、通気性のよい場所で保管すれば問題ありません。

ただしシルク素材のものは水に弱いため、洗う場合はクリーニング業者に相談しましょう。

草履|汚れを落として乾かしてから保管

草履は、使用後に底についた汚れを乾いた布で拭き取るのがポイント。湿ったまま収納するとカビや臭いの原因になるため、しっかり乾燥させてから片付けましょう。

足袋|手洗いで汚れを落とす

足袋は、手洗いで汚れを落とすのが基本です。特に白足袋は汚れが目立ちやすいため、ぬるま湯と中性洗剤で優しく洗い、しっかり乾燥させましょう。

和装インナー|洗濯機で洗う

和装用の肌着やインナーは、一般的な洗濯機で洗濯可能です。使用後はしっかり洗って清潔な状態を保ち、綺麗にたたんでから収納しましょう。

和装バッグ|乾いた布で汚れを取る

和装バッグは、乾いた布で表面の汚れを拭き取る程度でOKです。型崩れを防ぐために、中に詰め物をして保管するときれいな形をキープできます。

ショール・ファー|襟巻きは陰干し

ショールやファーなどの襟巻きは、湿気を飛ばすために陰干ししましょう。保管する際は、防虫剤を入れておくと虫食いの予防になります。

髪飾り|暑い場所で保管しない

髪飾りは繊細な素材が使われているため、高温多湿の場所で保管すると変形や変色の原因になります。専用の箱に入れて、直射日光の当たらない場所に収納しましょう。

振袖をレンタルした場合はどうする?

出典:photoAC

レンタルした振袖の場合、クリーニングは不要な場合が多いですが、草履に土や泥がついている場合は簡単に落としてから返却します。

振袖一式を借りたときの状態で、袋などにまとめて期日までに返却しましょう。

振袖クリーニングの料金相場と期間

以下では、振袖クリーニングの料金相場と期間について解説します。

  • まる洗いの場合
  • シミ抜きの場合
  • クリーニング期間は2〜3ヶ月が目安

まる洗いの場合

振袖を丸洗いに出す場合、1万円〜2万円程度がクリーニング費用の目安です。

ただし振袖の素材や装飾の状態によって実際の価格は変動します。例えば高額な振袖や特殊な装飾が施されている場合などは、通常よりも高額になるかもしれません。

シミ抜きの場合

部分的にシミ抜きに出す場合、1,000円〜5,000円程度が目安となります。

シミの大きさや種類によって料金が変動するため、クリーニング専門店に事前に見積もりを取るとよいでしょう。一度店舗でシミの種類や処理方法を判断してもらい、金額を聞いてから依頼するのがおすすめです。

また小さいシミだからといって自宅で対処しようとすると、うまくできずに、かえってシミや汚れが広がり、余計に費用がかかってしまうケースが多いです。

そのため、自宅で対処しようとせずに、プロにお願いするのがおすすめです。

クリーニング期間は2〜3ヶ月が目安

振袖のクリーニングにかかる期間は、余裕を持って約2〜3ヶ月を見ておくと良いでしょう。

1ヶ月でお願いできるケースもありますが、成人式直前は混み合うこともあり、急ぎ料金がかかるケースもあるため、余裕を持って2〜3ヶ月は見ておきましょう。

成人式で着用後に、結婚式や卒業式など直近の別の予定で着る可能性がある場合は、受け取り日を事前にお店へ確認しましょう。

振袖を購入する前に確認しておきたいこと

振袖を購入する前に、以下のポイントを確認しましょう。

  • 保管場所を確保できるか確認
  • 必要なお手入れを把握
  • 成人式以外で着ることがあるか確認
  • 不要になった際の処分方法を把握

保管場所を確保できるか確認

振袖はデリケートな素材で作られているため、適切な保管場所が必要です。購入前に、タンスや衣装ケースに十分な収納スペースがあるか確認しましょう。

必要なお手入れを把握

振袖は着用後のケアが欠かせません。特に正絹の振袖は定期的なクリーニングや虫干しが必要になるため、購入前にお手入れの手間を考慮しておくことが大切です。

成人式以外で着ることがあるか確認

振袖は成人式以外にも、結婚式の参列や卒業式、パーティーなどで着用できます。ただし、柄や色によっては成人式向けのデザインが強く、他の場面では着づらいことも。

購入前に、どの程度の頻度で着用できるかを考え、汎用性の高いデザインを選ぶのもおすすめです。

不要になった際の処分方法を把握

振袖は高価なものですが、成人式後に着る機会がない場合は、保管するのが負担になることもあります。購入前に、不要になったときの選択肢も検討しておきましょう。

振袖の保管方法に関するよくある質問

Q. 振袖一式を保管するにはどうしたらいい?

振袖一式を保管する際は、湿気対策と防虫対策が重要です。

  • 振袖・長襦袢・帯は「たとう紙」に包んで収納
  • 通気性の良い桐のタンスや衣装ケースを使用
  • 防虫剤や乾燥剤を入れる
  • 半年~1年に一度、晴れた日に虫干しする

Q. レンタルした振袖のしまい方は?

レンタルした振袖は、基本的にクリーニング不要でそのまま返却できます。ただし、汚れや破損があった場合は、事前にレンタルしたお店へ相談しましょう。

Q. 着物の髪飾りのしまい方は?

髪飾りは型崩れや変色を防ぐことがポイントです。専用の箱に入れて、直射日光の当たらない場所に収納しましょう。

Q. 着物をハンガーにかけて保管するとどうなる?

着物を長期間ハンガーにかけたまま保管すると、型崩れや生地の伸びの原因になります。

一時的に陰干しするのは問題ありませんが、保管するときは必ずたたんで「たとう紙」に包み、平置きで収納しましょう。

まとめ

振袖の保管方法について解説しました。振袖を着用した後は、半日陰干しして湿気を飛ばし、できるだけ早くクリーニングに出すのがポイントです。

クリーニング後は、「たとう紙」に包んで収納し、防虫・防湿対策をしっかり行いましょう。

レンタルした振袖は、クリーニング不要でそのまま返却できることがほとんどですが、返却期限を守り、付属品が揃っているか事前に確認することが大切です。