振袖を着る日に生理になったときの対処法!アイテム選びやトイレの手順

「振袖を着る日に生理になったらどうしよう…」と不安になる方もいることでしょう。振袖は普段着よりも動きにくくトイレへ行くのも大変なため、事前の準備が大切です。

この記事では、生理中でもトラブルなく振袖を着用するための準備や、当日のトイレでの注意点などをわかりやすく解説します。当日の不安を減らして、少しでも快適に過ごすための参考にしてください。

目次

振袖を着る日に生理が重なっても大丈夫?

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振袖を着る日に生理が重なってしまっても、問題なく着用は可能です。ただし、当日のトラブルを避けるために、事前の対策や準備をしっかり行いましょう。

着付けの際には、着付け師さんに生理が重なったことを伝えておくのがおすすめです。お腹まわりの締め付け具合を少し緩めにしてもらうことで、快適に過ごしやすくなります。特に帯のまわりは圧迫されやすいため、着付けの前に相談してみましょう。

また「どうしても当日を避けたい」という場合には、産婦人科などで処方される低用量ピルを用いて生理周期を調整する方法もあります。ただし、体質によって合う合わないがあるため、早めの受診と相談が必要です。

振袖着用時の生理用品の選び方

振袖は帯でお腹まわりをしっかり締めるため、長時間の着用時には蒸れやズレが気になることも。快適に過ごすためには、生理用品の選び方が重要です。

  • タンポンとナプキンを併用する
  • 長時間タイプのナプキンを使用する

タンポンとナプキンを併用する

成人式や結婚式などのイベントでは、トイレへ行くタイミングを取ることが難しい場合もあります。タンポンとナプキンを併用することで、経血の漏れを対策しましょう。

長時間タイプのナプキンを使用する

使用するナプキンは、夜用や多い日用などの長時間タイプを選ぶのがおすすめ。こまめに交換できない状態が続いても吸収力を維持できるので、経血量が多い日でも漏れを抑えやすくなります。

着物の帯でお腹まわりが固定されるため、ズレにくさも意識して選びましょう。

振袖着用時のサニタリーショーツの選び方

振袖着用時のサニタリーショーツを選ぶ際は、以下のポイントを意識しましょう。

  • ローライズタイプのものを選ぶ
  • クロッチ部分が2重構造のものを選ぶ
  • 防水機能の高いものを選ぶ

ローライズタイプのものを選ぶ

振袖は着付けの際に帯でお腹周りが固定されるため、ハイウエストのショーツだと帯と重なってしまい脱ぎにくくなります。

ローライズタイプのサニタリーショーツなら、帯の位置を問わずスムーズに着脱できるため、トイレでの動作も楽になるでしょう。

クロッチ部分が2重構造のものを選ぶ

クロッチ部分が2重構造のタイプなら、ナプキンの羽をしっかりと中に収納できるため、着付けのときに見えてしまう心配がありません。衛生面でも優れているため、おすすめです。

防水機能の高いものを選ぶ

経血の漏れを防ぐために、防水布付きのタイプを選ぶのもポイント。漏れが心配な日や外出時間が長い場合には、防水機能の高いものを選ぶと不安を軽減できます。

振袖を着てトイレに行くときの手順

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以下に、振袖を着てトイレに行くときの手順をまとめました。

  1. 袖をまとめる
  2. 裾を左右に分けてめくる
  3. 袖と裾を腕ではさむ
  4. 下着をおろして用を足す
  5. 裾を戻す
  6. 手を洗う

1.袖をまとめる

トイレへ行く際、まずは袖をまとめます。そのままトイレへ入ってしまうと、長い袖が地面について汚れてしまうことがあるため要注意。

両袖を帯の前で結ぶようにして、大きめのクリップで1つにまとめるか、帯締めにはさんで落ちてこないように留めましょう。

2.裾を左右に分けてめくる

次に、裾を左右にわけてめくります。軽くかがんだ状態でそれぞれの裾を両手に持ち、裾が床に付かないように一気にめくりあげましょう。

このとき、帯が緩まないように注意します。腰の高さくらいまで上げておくと、落ちにくくなりおすすめです。

3.振袖を腕ではさむ

袖とめくり上げた裾が滑り落ちないよう、しっかりと両腕ではさみ込みます。めくり上げた裾も床につかないように固定しましょう。

4.下着をおろして用を足す

下着をおろし、浅く腰掛けた状態で用を足します。帯も汚れないように注意しましょう。ハイウエストのショーツを履いている場合、帯部分と重なって脱ぎにくくなるため要注意。

無理に引っ張ると着崩れの原因となるため気を付けるようにしてください。

5.裾を戻す

便器から十分に離れて、裾をもとに戻しましょう。フタを閉めた状態で流すと水滴が飛びにくく、汚れの付着を防げます。個室の外へ出る前に、帯や裾が着崩れしていないかチェックします。

6.手を洗う

手を洗うときは水が跳ねやすいため注意が必要です。まとめた袖は直さずに手洗いまで済ませてしまうと汚れにくくおすすめ。不安な場合は、クリップを使ってうしろにまとめておくことも可能です。

トイレに持っていくと便利なアイテム

振袖でトイレに行く際は、以下のアイテムが便利です。

  • 大きめのクリップや洗濯バサミ(2〜3個)
  • 大きめのハンカチ(50cm以上)

大きめのクリップや洗濯バサミ(2〜3個)

当日は大きめのクリップを持っておくと何かと便利です。トイレに行くときだけでなく、食事でハンカチやナプキンを留めることもできます。

着物専用のものもありますが、普段使わないという場合は書類クリップや洗濯バサミなどでも代用可能です。

大きめのハンカチ(50cm以上)

大ぶりなハンカチをもっておくと、顔を下に向けた際にファンデーションが振袖に付着するのを防げるのでおすすめ。サイズの目安としては、50cm以上のものが便利です。

経血で振袖を汚してしまった際の対策

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万が一、振袖に経血がついてしまっても、慌てずに対処することが大切です。着物はデリケートな素材のため、自己判断でこすったり洗剤を使ったりせず、正しい手順で対応しましょう。

まず、着物に血液が付着したことに気づいた時点で、早めに対応することがポイント。汚れが広がらないように、ティッシュやガーゼなどで軽く押さえて水分を吸い取ります。

水分を吸い取ったら、振袖の他のところに移らないように注意して、クリーニングに出すまで保管します。

汚れた振袖はできるだけ早く着物専門のクリーニング店へ持ち込むことが重要です。生理による汚れは時間が経つと落ちにくくなる可能性があるため、早めにプロに任せましょう。

また、レンタル振袖の場合は返却前にお店へ連絡して、汚れの内容を正直に伝えましょう。無理に自分で落とそうとすると、汚れが広がってかえってトラブルのもとになることもあります。

振袖着用時におすすめの防寒アイテム

振袖は洋服と比較しても暖かい作りになっていますが、生理期間中は身体を冷やさないことが大切です。以下に、振袖着用時におすすめの防寒アイテムをまとめました。

アイテム用途
ショール肩周りを温めてくれる
股上が浅く丈の短いスパッツ下半身の冷えを防止
保温性の高い足袋インナー冷えから足を守ってくれる
貼らないカイロ必要なときに使える
羽織やコート道中の防寒対策として重宝する

首元|ショール

ショールは、振袖とセットでレンタル・購入されることの多いアイテムです。セットプランになっていることも多く、特に成人式では多くの方が身につけます。

華やかさが増すだけでなく、肩周りを温めてくれるため、防寒効果も期待できるのがポイント。ショールはさまざまなデザインがあるため、振袖の雰囲気に合わせて選ぶと良いでしょう。

下半身|股上が浅く丈の短いスパッツ

股上が浅く丈の短いスパッツもおすすめです。

股上の浅いスパッツなら、トイレの際にも脱ぎやすく困りません。また、丈が短いものを選べば、動き回っても振袖からはみ出ることなく着用できます。

足元|保温性の高い足袋インナー

振袖を着ると、基本的に足袋と草履を履くスタイルになります。しかし、草履はサンダルに近い形状のため、足元が冷えやすくなるのが特徴です。

寒さ対策としては、保温性の高い足袋を選ぶことをおすすめします。冷えから足を守ってくれるので、冬でも快適に過ごせるでしょう。

全身|貼らないカイロ

その他の部分には、貼らないカイロがおすすめ。貼るカイロは低温火傷のリスクがあるため、貼らないタイプのカイロを選びましょう。1つ持っておくだけで、必要なときに手軽に使えます。

全身|羽織やコート

寒さが厳しい季節には、羽織や和装コートが1枚あると心強いです。特に成人式の時期は冷え込みやすいため、道中の防寒対策として重宝します。

着物用のコートは袖にゆとりがあり、振袖の袖も収まりやすく設計されているので特におすすめです。上品な印象を与えられるため、フォーマルな場にも向いているでしょう。

振袖・生理に関するよくある質問

Q. 成人式と生理が被ったらどうすればいいですか?

振袖の着用は生理中でも問題ありません。着付け師に生理が被ってしまったことを伝えておくと、締め付けを調整してもらえます。

不安な場合は、タンポンとナプキンの併用や、長時間タイプのナプキンの使用で対策しましょう。事前にスケジュールがわかっている場合は、医療機関に相談してピルを処方してもらう方法もあります。

Q. 生理で振袖を汚してしまったのですが、どうしたらよいですか?

ティッシュやガーゼを使って軽く拭き取りましょう。その後は無理にこすったり洗ったりせず、早めに専門の着物クリーニング店に相談するのがおすすめです。レンタルの場合は、正直にお店へ伝えましょう。

Q. 振袖でトイレに行くときの手順は?

振袖を着てトイレに行くときの手順は以下の通りです。

  1. 袖をまとめる
  2. 裾を左右に分けてめくる
  3. 袖と裾を腕ではさむ
  4. 下着をおろして用を足す
  5. 裾を戻す
  6. 手を洗う

Q. 生理中に黒い服は着られますか?

着用に問題はありません。生理中においては、経血の汚れが目立ちにくいこともメリットです。

ただし振袖のインナーに黒い肌着やスパッツを選ぶ場合は、着崩れや裾のずれによって見えてしまうことがあります。

また、淡い色の振袖を着用する場合、インナーの色が響いてしまう可能性もあるため注意が必要です。

まとめ

振袖を着る日に生理が重なっても、正しい準備と対策をすれば大きな問題なく過ごせます。無理をせず、事前に使うアイテムやトイレの手順を確認しておくことがポイントです。

着付けの前に体調や生理が重なったことを着付け師に伝えることで、快適に過ごせるように調整してもらいましょう。万が一振袖を汚してしまった場合は、落ち着いて対処することがポイントです。

成人式などの大切なイベントを心から楽しめるよう、事前の準備を万全に整えて臨みましょう!