「結婚式に振袖は迷惑?着て行ってもいいの?」と迷う方は多いはず。振袖は未婚女性の第一礼装であり、マナーとしては問題なく着用できますが、場合によっては「悪目立ちしてしまうのでは」と感じる方も多いようです。
本記事では、振袖が迷惑と思われてしまうケースや、振袖でお呼ばれする際の対策・マナーを詳しく解説します。
結婚式のお呼ばれに「振袖」で参加するのは迷惑?

振袖は未婚女性の第一礼装であり、結婚式のようなフォーマルな場での着用はマナーとして認められています。特に20代前半の未婚女性が着るにはふさわしく、格式ある会場や和装が多い結婚式では、振袖姿のゲストが会場の雰囲気を引き立てることも。
実際に、成人式で使用した振袖をアレンジして着用する方や、結婚式を「振袖を着る最後のチャンス」と捉えて出席する方も少なくありません。
ただし、「花嫁より目立つ」「会場や年代にそぐわないデザイン」などで悪目立ちしてしまうと、迷惑に思われる可能性もあります。
そうした不安がある場合は、振袖よりも控えめな訪問着や色留袖を検討するのもおすすめです。
結婚式に振袖を着て「迷惑」と言われてしまうケース
振袖は未婚女性の正礼装である一方、選び方や着こなしを誤ると「迷惑」と言われてしまうケースもゼロではありません。ここでは、結婚式で振袖が迷惑とされてしまう代表的なケースをまとめました。
派手なデザインの振袖を着用している
成人式で着た華やかなデザインの振袖をそのまま着用すると、会場で浮いてしまうことがあります。
特にビビッドカラーや大柄のデザイン、金銀の飾りの付いたきらびやかな振袖は、花嫁より目立ってしまう可能性があるため注意が必要です。
花嫁への配慮がない
白や赤、青、黄色などの色は、花嫁が婚礼衣装として選ぶことも多いため、ゲストが着ると被ってしまうことがあります。
控えめな色の振袖にするか、不安な場合は事前に新郎新婦へ確認するのがおすすめです。
年齢に見合わないデザインを着用している
振袖は基本的に10〜20代の未婚女性が着用することが多く、華やかな色柄のものが一般的。
そのため年齢にそぐわない華やかさのあるデザインを着ると、周囲から違和感を持たれてしまうかもしれません。
落ち着いた色味や柄を選ぶなど、年齢に合った振袖を選ぶことがポイントです。
他の参列者とのバランスが悪い
洋装が多い式や親族中心の落ち着いた式でひとりだけ目立つ振袖を着ていると、全体のバランスを損ねることがあります。場の雰囲気に合っているかどうかも意識したいポイントです。
会場の雰囲気に合わない
会場の雰囲気に合わせることも意識しましょう。カジュアルなレストランウェディングなどでは、格式の高い振袖は浮いてしまうことがあります。
会場の格や雰囲気に合わせた装いを心がけてみてください。
結婚式の振袖で迷惑にならないための対策
結婚式の振袖で「迷惑」と思われてしまわないように、以下の準備を行いましょう。
- 結婚式について事前に情報収集する
- 新郎新婦に確認する
- 他の参加者に相談をする
結婚式について事前に情報収集する
結婚式の雰囲気に合った振袖を選ぶために、事前に式のスタイルを確認しておくことがポイント。
結婚式の案内状や新郎新婦のSNSなどから会場の情報を得て、どのような雰囲気の式になるのかをリサーチしておきましょう。
新郎新婦に確認する
親族が厳格な家柄である場合や、和装を着るゲストが少ない場合、目立つつもりはなくても振袖姿というだけで浮いてしまう可能性があるかもしれません。
振袖を着ていくかどうか悩んでいる場合は、新郎新婦に確認を取ることがおすすめ。新郎新婦の意向を事前に確認しておくことで、トラブルを防げます。
他の参加者に相談する
結婚式に参列する他のゲストと事前に服装を相談しておくと、会場の雰囲気に合った装いを選びやすくなるでしょう。
結婚式に参加する友人や知人がいる場合、他のゲストとのバランスを考えると参考になります。
結婚式で振袖を避けた方が良いケース
結婚式で振袖を避けた方がよいケースは以下の通りです。
- 既婚女性
- 30代以上の女性
- 新郎新婦・親族が嫌がっている場合
既婚女性
振袖は未婚女性が着用する着物であり、原則既婚女性が着ることはありません。結婚後は振袖ではなく、色留袖や訪問着などを選びましょう。
30代以上の女性
振袖を着用するのに年齢制限はありません。しかし、世間一般的な考え方や周りからのイメージを考慮して、30代以降になると未婚女性でも着用する方は少ないのが実情です。
また、振袖のデザインは主に20代前半の若い層に向けて作られているものが多く、30代以上の方には少しアンバランスに感じられることもあります。30代以上の方が結婚式で着物を選ぶ場合は、未婚・既婚を問わず着用できる訪問着や色留袖(五つ紋以外)がおすすめです。

新郎新婦・親族が嫌がっている場合
式の主役は新郎新婦です。本人やその家族が「振袖は控えてほしい」と思っている場合は、着用するのは避けましょう。
あくまでお祝いの場であることを尊重し、ドレスなど別のフォーマルな服装を選ぶ配慮も大切です。
結婚式に着用する振袖選びのポイント

- 花嫁衣装と被らないようにする
- 控えめな色柄を選ぶ
- 年齢に合った振袖を選ぶ
花嫁衣装と被らないようにする
結婚式では、花嫁より目立つ装いを避けることが基本的なマナー。白や黒、赤、オレンジ、青などの鮮やかな色味は花嫁衣装によく使われるため、悪目立ちが気になる場合は避けると良いでしょう。
特に白色については、和装の場合は本来NGの色味ではないものの、現代ではウェディングドレスと重なるイメージをもたれやすいため、気になる場合は避けた方が無難です。
どうしても振袖の色が気になる場合は、新郎新婦に直接確認するのもよいでしょう。
控えめな色柄を選ぶ
華美な色柄を避けることも重要です。特に成人式で着た振袖をそのまま結婚式で着る場合、結婚式の場にそぐわない色柄でないか要注意。
成人式の振袖は華やかさを重視したデザインが多く、結婚式で浮いてしまうこともあります。振袖を着用する場合は、落ち着いた色合いや上品な古典柄の振袖を選ぶようにしましょう。
年齢に合った振袖を選ぶ
年齢に応じた色柄を選ぶことで、より自然で品のある印象になります。
例えば10代〜20代前半の方であれば少し鮮やかな色でフレッシュに、20代後半以降で着用する場合は落ち着いた色合いや繊細な柄を選ぶことで上品に着こなせます。
結婚式で振袖を着用する際のマナー
続いて、結婚式で振袖を着用する際のマナーを紹介します。
- 帯の結び方はシンプルに
- 派手なアクセサリーは避ける
- 清潔感のあるシンプルな髪型にまとめる
帯の結び方はシンプルに
成人式では華やかな帯結びが人気ですが、結婚式では控えめに仕上げるのがポイントです。
帯の結び方はお太鼓結びや文庫結びなど、落ち着いた印象のデザインを選びましょう。派手な帯結びは花嫁より目立ってしまうことがあるため避けた方が無難です。

派手なアクセサリーは避ける
ヘアアクセサリーやピアス・イヤリングなどは、なるべく控えめなデザインに。
花嫁が主役であることを忘れず、あくまでも「お祝いの装い」としてふさわしい、上品で落ち着いた小物選びを心がけるようにします。
清潔感のあるまとめ髪にする
ロングやミディアムヘアの方は、下を向いたときに髪が顔にかかりにくいようにまとめたヘアスタイルが基本です。
ハーフアップやゆる巻きも人気ですが、清潔感と上品さを意識したセットを選びましょう。髪飾りは小ぶりで控えめなものがおすすめです。
結婚式の振袖に関するよくある質問
最後に、結婚式の振袖に関するよくある質問をまとめました。
Q. 結婚式で振袖にNGなカラーは?
振袖自体の着用はマナー違反ではありませんが、白・赤・黄・青など、花嫁衣装でよく使われる色には注意が必要。
特に白は和装では問題ないとされているものの、花嫁の色であると認識されているため、誤解を招くことがあります。どうしても気になる場合は、事前に新郎新婦に確認しましょう。
Q. 結婚式でNGな振袖は?
派手すぎる柄や色使いの振袖は避けましょう。成人式で使った振袖は目立ってしまうことがあります。
落ち着いた色味・柄を選び、帯や小物も控えめにすることでバランスを取るのがおすすめです。
Q. 結婚したら成人式は振袖はダメですか?
既婚女性が振袖を着ることはマナー違反とされています。振袖は未婚女性の第一礼装であり、既婚の方は訪問着や色留袖などを選ぶのが一般的です。
Q. 結婚式でNGな色は何ですか?
和装ではNGな色はありませんが、ドレスを着用する場合は白は避けましょう。
また、全身真っ黒なコーディネートは喪服を連想させるため、お祝いの場にふさわしくありません。他にも、花嫁衣装と被る可能性のある色は着用の際に注意が必要です。
まとめ
結婚式に振袖を着ること自体はマナー違反ではありません。ただし、派手な色柄や花嫁とかぶるカラー、小物の使い方によっては、悪目立ちしてしまうことも。
迷惑と思われないためには、控えめなデザインを選んだり、新郎新婦に事前確認を取ったりするなどの配慮が大切です。