成人式で振袖を着用した後は、クリーニングに出すことをおすすめします。本記事では、振袖をクリーニングに出すタイミングや費用感などをわかりやすく解説。
振袖を長く着続けるために必要なお手入れや保管方法もまとめているので、参考にしてみてください。着用後の適切なケアと保管で、振袖を綺麗な状態で長く保ちましょう。
振袖は着用後に必ずクリーニングするべき
振袖をクリーニングせずに放置すると、着用時のシミや汚れが定着してしまうため要注意。そのまま時間が経過してしまうと、次回の着用時に支障が出る恐れもあります。
また、虫食いやカビの原因になり、最悪の場合振袖を使えなくなってしまうことがあるかもしれません。振袖の着用後は必ずクリーニングに出して、清潔な状態で保管するようにしましょう。
適切なケアをすることで、振袖を美しい状態で長く保てるようになります。
振袖のクリーニングは着用後すぐに出す
振袖のクリーニングは、着用後すぐに出すのが理想的です。特に汗や化粧品の汚れは時間が経過するほど落ちにくくなり、クリーニングに手間がかかる可能性があります。
汚れが落ちにくいとクリーニング費用も高くなりやすいので、振袖のクリーニングはなるべく早めに出すようにしましょう。
丸洗い+汗取りがおすすめ
着用後すぐのクリーニングでは、「丸洗い+汗取り」がおすすめです。
夏場の着用だけでなく、冬場も成人式のような暖かい室内にいると知らないうちに汗をかいていることも。自分では気付かなくても、帯の下や着物に付着した汗が輪ジミや黄変シミとなってしまうことがあります。
丸洗いは石油系溶剤を使用するため、水性である汗汚れは落ちません。そのため、汗取りも丸洗いとあわせて依頼するのがよいでしょう。特定のシミや汚れが気になる場合は、シミ抜きをするのがおすすめです。
ママ振袖は着用前にもクリーニングがおすすめ
母親が成人式で着用した振袖を着用する場合、着用前もクリーニングに出すことをおすすめします。長期間保管されていた振袖は、見た目は汚れていなくても、黄ばみやシミが発生している可能性があるためです。
着用前にクリーニングすることで、綺麗な状態で当日を迎えられるでしょう。
振袖クリーニングの料金相場と期間
振袖のクリーニング期間は2〜3ヶ月が目安です。以下では、振袖のクリーニングにかかる料金について紹介します。あくまで目安となりますが、振袖をクリーニングに出す予定のある方は参考にしてみてください。
ケース | 料金相場 |
---|---|
丸洗いの場合 | 1万円〜2万円程度 |
汗取りの場合 | 5,000円〜1万円程度 |
シミ抜きの場合 | 1,000円〜5,000円程度 |
それぞれ詳しく見てみましょう。
丸洗いの場合
振袖を丸洗いに出す場合、1万円〜2万円程度がクリーニング費用の目安です。
ただし振袖の素材や装飾の状態によって実際の価格は変動します。例えば高額な振袖や特殊な装飾が施されている場合などは、通常よりも高額になるかもしれません。
汗取りの場合
汗取りに出す場合、6,000円〜15,000円程度が目安です。こちらも振袖の素材や装飾によって価格は変動する可能性があります。
汗取りは、高圧の蒸気によって着物や長襦袢の汗を取り除くクリーニング方法です。着物や長襦袢は丸洗いと合わせて汗取りも行うことをおすすめします。
シミ抜きの場合
部分的にシミ抜きに出す場合、1,000円〜5,000円程度が目安となります。
シミの大きさや種類によって料金が変動するため、クリーニング専門店に事前に見積もりを取るとよいでしょう。一度店舗でシミの種類や処理方法を判断してもらい、金額を聞いてから依頼するのがおすすめです。
また小さいシミだからといって自宅で対処しようとすると、うまくできずに、かえってシミや汚れが広がり、余計に費用がかかってしまうケースが多いです。そのため、自宅で対処しようとせずに、プロにお願いするのがおすすめです。
クリーニング期間は2〜3ヶ月が目安
振袖のクリーニングにかかる期間は、余裕を持って約2〜3ヶ月を見ておくと良いでしょう。
1ヶ月でお願いできるケースもありますが、成人式直前は混み合うこともあり、急ぎ料金がかかるケースもあるため、余裕を持って2〜3ヶ月は見ておきましょう。
成人式で着用後に、結婚式や卒業式など直近の別の予定で着る可能性がある場合は、受け取り日を事前にお店へ確認しましょう。
振袖クリーニングの費用を安く抑えるコツ
振袖のクリーニングにかかる費用を安く抑えるには、自宅でのケアを適切に行うことが重要です。定期的に風通しのよい場所で虫干しをして湿気を取り除き、カビや害虫の発生を防ぐようにしましょう。
また、複数の専門店で見積もりを取り、比較して検討すると費用感がわかりおすすめです。お店によって価格は異なるため、同じ内容でも価格が異なる場合があるため注意が必要。
相見積もりを取ることで、最適な価格とサービスを選べるようになります。
クリーニング後の振袖の保管方法
クリーニング後の振袖は、自宅で適切に保管しましょう。シワがつかないように丁寧に畳み、「たとう紙」に包んでタンスなどで保管するのがおすすめです。
また、害虫やカビを防ぐために、保管するタンスには和装用の防虫剤や乾燥材を入れておきましょう。その後も定期的なケアをすることで綺麗な状態を保てます。
半年〜1年に1回程度の頻度で、湿度が少なく晴れた日に虫干しをするようにしてみてください。お手入れが手間に感じる場合は、カビや匂いを防ぐための加工をしてもらうのもおすすめです。
着物専門のクリーニングを行っている弊社では、抗ウイルスや消臭、防臭、抗カビ効果のある溶剤で着物を守るデオファクター加工に対応しています。
定期的な虫干しも不要で管理が楽になるので、日頃のケアが不安な場合はお気軽にご相談ください。
帯や小物の必要なお手入れ・保管方法
振袖の帯や小物のお手入れ方法も確認しておきましょう。長襦袢と帯は、振袖と同じタイミングでクリーニングに出してしまうのがおすすめです。
それ以外の小物は、ひどい汚れやシワが気になる場合を除いて、自宅のケアで問題ありません。アイテムごとの具体的なお手入れは、以下の方法を参考にしてみてください。
小物の種類 | お手入れ・保管方法 |
---|---|
草履 | 汚れを落として乾かしてから保管する |
足袋 | 手洗いで汚れを落とす |
和装インナー(肌着・裾除け・スリップ) | 洗濯機で洗えることが多い |
和装バッグ | 汚れを乾いた布で拭き取る |
ショール・ファーの衿巻き | 陰干しする |
振袖クリーニング専門店の失敗しない選び方
大切な振袖を綺麗な状態で保管するには、クリーニング専門店の選び方も重要です。
価格やプランの内容を複数の専門店で見積もりを取り、比較するようにしましょう。丸洗いの料金だけであれば、公式HPに料金目安が掲載されている場合もあります。
宅配クリーニングを利用する場合は、振袖の梱包方法や送料、キャンセル時の返却手数料を確認することが大切です。キャンセル時に返却手数料がかかるケースが多く、宅配の相見積もりは取りにくいため注意しましょう。
お店によっては、事前に写真を撮影して相談できる場合もあるため、あわせて確認しましょう。対応の良し悪しが気になる場合は、口コミで利用者のリアルな声をチェックするのもおすすめです。
振袖クリーニングのおすすめ専門店
以下に振袖クリーニングのおすすめ専門店の特徴と料金目安をまとめました。これから振袖をクリーニングに出す予定のある方は、参考にしてみてください。
専門店 | 特徴 | 料金目安 |
---|---|---|
羽衣 | ・年間取り扱い数10万点以上・抗菌加工が可能 | 丸洗い:1,650円(税込)〜抗菌加工:16,500円(税込)〜 |
きものtotonoe | ・トラブル発生時の補償あり | 丸洗い:7,200円(税込)〜 |
キレイナ | ・高級・特殊素材のクリーニングに強い | ドライクリーニング:13,200円(税込)〜 |
きもの辻 | ・急ぎの場合は即日対応も可能(別途料金発生) | 丸洗い:14,300円(税込) |
着物クリーニングまるやま | ・個人クリーニング店ならではのまごころを込めた対応 | 丸洗い+汗抜き:7,150円(税込) |
きものお直し工房わせん | ・京都で修行を積んだプロが着物の加工を手掛ける | 丸洗い:1,990円(税込) |
白洋舎 | ・全国展開のクリーニングチェーン店・宅配クリーニングも可能 | 要問い合わせ |
まとめ
振袖を長く綺麗な状態で保つためには、着用後はクリーニングへ出すのがおすすめです。また、着用から時間が経つと汚れやシミが落ちにくくなり、クリーニング費用も高くなりやすくなります。
そのため、できるだけ早くクリーニングに出すようにしましょう。
クリーニングにかかる費用はお店によって異なりますが、丸洗いで1万円〜2万円程度、シミ抜きのみで1,000円〜5,000円程度がおおよその目安となります。
長襦袢と帯は振袖と同じようにクリーニングへ出し、小物は自宅でのお手入れが可能です。着用後のケアをしっかりして、大切な振袖を適切に保管しましょう。