振袖のサイズ直しで小さくすることは可能?料金相場も解説

「振袖のサイズ直しでどこまで対応できるの?」「小さくすることはできる?」このような疑問を抱えている方も多いでしょう。

そこで本記事では、振袖のサイズ直しについてわかりやすく解説します。振袖のサイズ直しで対応できる範囲や料金相場、直しが必要かどうかの判断ポイントもまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

振袖のサイズ直しで小さくできる?

出典:PIXTA

振袖のサイズが大きい場合、ある程度のサイズ違いであれば着付けで調整可能です。

とはいえ、着付けだけで調整しきれないほどサイズが合っていない場合は直しが必要になる場合も。

サイズを小さくする方法は大きく分けて2つあります。1つは「サイズ直し(寸法直し)」で袖や身丈など大きい箇所を部分的に詰める方法、もう1つは「仕立て直し」で一度振袖をすべてほどいて改めて自分サイズに仕立てる方法です。

仕立て直しとサイズ直しの違い

方法特徴
サイズ直し
(寸法直し)
着丈や手足の長さが合わない場合に、寸法を詰めたり広げたりする
仕立て直し振袖を一度ほどいて、洗い張りをしてから仕立て直す

「サイズ直し」は、すでに仕立てられた振袖の寸法を部分的に詰める作業です。例えば、手の長さ(裄丈)や身丈の差などを部分的に調整する際に行われます。

一方、「仕立て直し」は振袖をすべてほどき、洗い張りを経て、寸法を調整して再び仕立てる方法です。大きな補正が必要な場合などに行われます。

小さくしたいところが1箇所の場合はサイズ直し、複数箇所ある場合は仕立て直しがお得でおすすめです。

振袖のサイズ直しで対応できる範囲は?

振袖は、仕立ての構造上さまざまな部分の寸法直しが可能です。特に「身幅」「裄(ゆき)」「袖丈」などは、着用者の体型に合うように調整しやすい部位とされています。

振袖のサイズ直しで対応できる範囲は、一般的に以下の通りです。

  • 身幅(バストまわり・腰回りの調整)
  • 身丈(着丈の長さ)
  • 裄丈(首の付け根から手首までの長さ)
  • 袖丈 / 袖幅(袖の長さや太さ)
  • 衽幅(おくみはば)や衿幅(えりはば)

ただし、柄の位置や縫い代の状態によっては希望通りに直せないケースもあります。事前に呉服店や専門店へ相談し、どこまで可能かを確認しておくのがおすすめです。

振袖のサイズ直しにかかる日数

サイズ直しにかかる日数は、約2〜3か月程度がおおよその目安です。

簡単な「裄丈」や「袖丈」の直しであれば、早ければ数週間〜1か月ほどで仕上がる場合もあります。ただし、成人式や卒業式前などの繁忙期は注文が集中するため、仕立てにかかる時間も延びやすいです。

一方「仕立て直し」を伴う場合は、解き・洗い張り・新たな仕立てと複数工程があるため、3か月以上かかることも珍しくありません。イベントのスケジュールに間に合わせるためには、できるだけ早めに相談することが大切です。

注意点として、寸法を大きくする(幅を出す)場合は、縫い代部分が色ヤケしていたりスジが入っていることがあり、そのお直しも必要になりさらに工程が増えてきます。

振袖のサイズ直しの料金相場

以下に、振袖のサイズ直しの料金相場をまとめました。具体的な価格は呉服店や仕立て業者によって変動する可能性がありますが、おおよその目安として参考にしてみてください。

直す箇所相場内容
身幅直し1万5,000円〜2万5,000円程度胸や腰まわりの寸法を調整
身丈直し1万5,000円〜2万5,000円程度着丈を詰めたり出したりして調整
裄丈直し1万円〜2万円程度袖の付け根から手首までの長さを調整
袖丈直し8,000円〜2万円程度袖の長さを短くする(または長くする)
仕立て直し2万円〜5万円程度全体を解いて洗い張り・再度仕立てを行う

※別途、送料や洗い張り代、ヤケ直し代、スジ消し代等がかかる場合もあります。

着付けでカバーできる?サイズ直しに出すべき基準

先に触れた通り、振袖は少しのサイズ調整であれば着付けで対応できる作りになっています。ただし部位によっては、不自然に見えたり着崩れの原因となったりすることもあるため、以下のポイントを参考に判断しましょう。

部位着付けで調整ポイント
身丈・おはしょりで調整可能
・多少長くてもOK
裄丈・腕から手首にかけて不自然に長い/短いと気になる
・3cm以上長いなら直し候補
袖丈・基本はOK
・極端に長い場合は要検討
肩幅・身幅・着付けである程度カバー可能
・体格と合わなすぎると着崩れやすい

レンタル振袖でもサイズ直しは可能?

出典:PIXTA

一般的なレンタル振袖の場合、指定サイズの中から自分に合ったものを選ぶ形となり、多少のサイズ差は着付けで調整することが前提とされています。

ただし、試着時にサイズが合わない場合は、在庫の中から別のサイズを提案してくれることがあります。ネットの場合も、発送前であれば選び直せることも多いでしょう。

条件によって無料でサイズ交換ができるケースなど、サービスによっては柔軟に対応してくれることもあります。

どうしても「自分にぴったり合った振袖をレンタルしたい」という場合には、オーダーレンタルもおすすめです。

振袖のサイズ直しに関するよくある質問

最後に、振袖のサイズ直しに関するよくある質問をまとめました。

Q. 155センチの振袖は何号?

155cm前後の方は、一般的に「Mサイズ」の振袖がおすすめです。ただし、裄丈や腕の長さによって合うサイズは異なるため、実際に試着して確かめるようにしましょう。

また、お店によってサイズの定義が違うこともあるので注意しましょう。

Q. 着物の身長差5センチは着られる?

着物は「多少大きいぶんには着付けで調整できる」ため、5センチ程度の差であれば問題なく着用できます。特におはしょりで調整できる身丈については、身長差±5cm程度ならカバー可能なことが多いです。

Q. 振袖の仕立て直しにかかる期間は?

仕立て直しには通常2〜3か月程度かかります。繁忙期や細かい補正が必要な場合は、それ以上かかることもあります。成人式や結婚式に間に合わせたい場合は、早めに相談しましょう。

Q. ママ振袖の仕立て直しの料金は?

ママ振袖を仕立て直す費用も内容によって異なりますが、おおよそ2万円〜4万円程度が目安です。加えて、洗い張りや裏地の交換が必要な場合は追加料金がかかる場合もあります。

まとめ

少し大きめなサイズの振袖も、±5cm程度までなら着付けである程度調整できます。ただし部位によっては見た目や着心地に影響が出ることがあるため、体に合わないと感じた箇所は、早めにサイズ直しを検討するのがおすすめです。

仕立て直しとサイズ直しは内容も費用も異なるため、用途や着用頻度に合わせて選びましょう。迷ったときは専門店に相談して、自分にぴったりの一着を準備してみてください。