ママ振袖のリメイクとは?流れや今っぽく着こなすコツを解説!

母親が成人式で着た振袖を、自分の晴れ舞台で再び身にまとう「ママ振袖」。近年では、ママ振袖を現代風にリメイクしたり、アレンジしたりするプランもあります。

この記事では、ママ振袖のリメイク方法や費用相場、今風に着こなすポイントまで詳しく解説。さらに、振袖を訪問着やドレス、小物などに仕立て直すアイデアもまとめました。

目次

ママ振袖のリメイクの流れ

出典:PIXTA

成人式に向けてお母さんがかつて着た振袖を活用する「ママ振り」。近年は、思い出の詰まった一着を現代風にリメイクして着こなすスタイルが人気。

レンタル会社によっては、ママ振袖のリメイクプランを用意しているところもあります。ママ振袖のリメイクの流れは以下の通りです。

  • 点検
  • メンテナンス
  • コーディネート提案
  • 前撮り
  • 成人式当日

点検

まずは振袖の状態を確認します。長期間保管されていた場合、シミやカビ、変色などが見られることも。傷みや刺繍のほつれなどがないかを確認するために、専門店で点検してもらいましょう。

多くの着物専門店や振袖レンタル店では、持ち込みによる点検を無料で受け付けています。店頭で専門スタッフが目視で確認し、必要に応じてメンテナンスやリメイクの提案をしてくれるため、まずは点検から始めるのがおすすめです。

メンテナンス

点検で問題が見つかった場合、メンテナンスが必要です。全体を洗う丸洗い、シミや汚れがある場合はシミ抜き、サイズが合わない場合はサイズ直し(寸法直し)など、状況に応じてメンテナンスを行いましょう。

コーディネート提案

振袖本体はそのままでも、帯や帯締め、半衿(はんえり)などを変えることで、見た目の印象が変わります。

専門店では、スタイリストが一人ひとりの好みに合わせたコーディネートを提案してくれることも。自分のなりたいイメージや髪型などを伝えて、アドバイスを受けましょう。

前撮り

成人式当日とは別に前撮りを行うことで、余裕を持って記念写真を残せます。前撮りは、スタジオやロケーションフォトなど、さまざまな方法があります。

ママ振袖を着て写真を撮ることで、家族にとっても思い出深い一日となるでしょう。

成人式当日

成人式の流れは地域によって異なりますが、午前中の場合は以下のようなスケジュールとなる場合が多いです。着付けやヘアメイクは時間がかかるため、余裕を持って準備をしましょう。

時間内容
4:30起床
6:00〜8:00着付け・ヘアメイク
8:00〜9:00移動・会場到着
10:00〜11:30成人式の式典
12:00〜13:30記念撮影
14:00〜16:00帰宅・着替え
18:00〜21:00同窓会

詳しくは以下の記事も参考にしてみてください。

ママ振袖のリメイクにかかる費用相場

ママ振袖をリメイクするには以下のような費用がかかります。

  • 振袖のクリーニングやお直し
  • 帯締めや重ね衿などの小物セット
  • 着付けやヘアメイク

以下に振袖の着用にかかる各種値段の相場をまとめているので、参考にしてみてください。

クリーニングにかかる費用

内容相場内容
丸洗い1万円〜2万円程度仕立て上がった状態のままドライクリーニングする
汗取り5,000円〜1万円程度高圧の蒸気によって着物や長襦袢の汗を取り除く
シミ抜き1,000円〜5,000円程度シミを除去する

メンテナンスにかかる費用

直す箇所相場内容
身幅直し1万5,000円〜2万5,000円程度胸や腰まわりの寸法を調整
身丈直し1万5,000円〜2万5,000円程度着丈を詰めたり出したりして調整
裄丈直し1万円〜2万円程度袖の付け根から手首までの長さを調整
袖丈直し8,000円〜2万円程度袖の長さを短くする(または長くする)
仕立て直し2万円〜5万円程度全体を解いて洗い張り・再度仕立てを行う

※別途、送料や洗い張り代、ヤケ直し代、スジ消し代等がかかる場合もあります。

小物やヘアメイクにかかる費用

費用の内訳レンタル料金購入料金
着付け・
ヘアメイク
5万円程度〜
※振袖をレンタルする場合はセット料金に全て含まれているケースが多い
約2〜3万円
小物一式約13万〜23万円
メンテ費用約1.5万円〜
前撮り費用約3万円~7万円

ママ振袖を活用する場合も帯や小物類は新調するケースが多いため、近年は「ママ振りリメイクプラン」のようなママ振袖向けのプランも増えています。

リメイクした「ママ振り」を今っぽく着こなすには?

出典:PIXTA

続いて、リメイクした「ママ振り」を今っぽく着こなすコツを見てみましょう。

  • 小物をトレンドのものに新調する
  • 衿の色や柄を変える
  • ヘアメイクを今っぽくアレンジ

小物をトレンドのものに新調する

振袖自体はママ振袖でも、帯や小物を今風のものに置き換えるだけで一気にトレンド感のある着こなしに。

現代的なデザインの帯や流行のアクセサリーを組み合わせれば、誰とも被らない自分だけの着こなしを楽しめます。

衿の色や柄を変える

衿元にアクセントカラーを取り入れるのもおすすめです。

特に振袖本体が落ち着いた色合いの場合、半衿(はんえり)や重ね衿(かさねえり)に鮮やかな色を取り入れることで、全体の印象がぐっと華やかになります。

ヘアメイクを今っぽくアレンジ

小物と同様に、アイメイクやヘアアレンジを変えることでもトレンド感が生まれます。以下のポイントを押さえて、今っぽいコーデを楽しみましょう!

振袖を新調しない場合は、アイメイクとヘアアレンジは思い切ってプロに任せるのもおすすめです。

メイクの種類ポイント
ファンデーションマット~セミマット
リップ濃いめ&マット
チークナチュラルに薄くのせる
アイメイク振袖の色に合わせる
ヘアメイクカチモリヘア、シニヨン、編み込みアレンジなど

ママ振袖を振袖以外でリメイクする3つの方法

ママ振袖を持っている方の中には「着る予定はないけれど他の形で思い出に残したい」と考える方もいるかもしれません。ママ振袖を振袖以外でリメイクする方法は以下の3つです。

振袖の活かし方方法注意点費用相場
1.訪問着に仕立て直す振袖を改良して、年齢を問わず使える訪問着に変える。デザインによってリメイクできない場合も。1万円〜
2.ドレスなど洋服に仕立て直すドレスやワンピースにリメイクしておしゃれ着に。仕立て直しに時間と費用がかかる。5万円〜20万円
3.小物にリメイクするポーチやバッグ、アクセサリーにリメイクして日常使いに変える。リメイク後は元に戻せなくなる。1,000円〜

方法1. 振袖を訪問着に仕立て直す

まず挙げられるのが、振袖を訪問着にリメイクする方法です。振袖の袖を切り、年齢を問わず着用できる訪問着に仕立て直すことで、式典やパーティー、冠婚葬祭に着用できる一着として愛用し続けられます。

注意点としては、柄やデザインによっては訪問着としては着用できない場合もあるということ。訪問着にリメイク可能な振袖の特徴は以下の通りです。

  • 袖の柄が途切れないデザイン
  • 柄と柄の間を広く取った「飛び柄」
  • 色や柄が控えめなデザイン

訪問着への仕立て直しは、5万円程度から可能です。詳しくは以下の記事でも解説しているので、参考にしてみてください。

方法2. ドレスなど洋服に仕立て直す

振袖をドレスなどの洋服にリメイクする方法もあり、ワンピースやドレス、ウェディングドレスなど、さまざまな形にリメイクできます。

相場は5万〜20万円が目安の価格帯ですが、ウェディングドレスなど、より手の込んだものは30万円以上かかるものも。

注意点としては、仕立て直しに時間がかかりやすいこと。特定のパーティやイベントなどで着用する予定がある場合は、スケジュールも踏まえて仕立て屋さんに相談してみましょう。

ワンピース

ワンピースはカジュアルなおしゃれ着として活用したい方にぴったり。振袖の華やかな柄を生かしたデザインで、世界にひとつだけの特別感あるワンピースを作れます。

ドレス

振袖をドレスに仕立て直すと、パーティーや結婚式、特別なイベントで注目を集めること間違いなし。振袖の華やかで上品な柄や生地をそのまま活かし、豪華なドレスに仕上げてもらえます。

振袖の袖をアレンジしてドレープを作ったり、振袖の柄に合わせた刺繍やビーズを追加したりと、上品で華やかな一着ができるはず。振袖のデザインを活かしたまま、特別なシーンで着るのにふさわしいアイテムに生まれ変わります。

ウェディングドレス

振袖のリメイクドレスは、結婚式のお色直しで一味違ったドレスを着たい方にぴったり。振袖の袖をカットしてボディラインを整え、裾をフリルやレースで飾ったり、ビーズや刺繍を施して華やかさをプラスしたりします。

ワンピースやドレスよりも費用は高めですが、世界にひとつだけのウェディングドレスを着用できます。

トップス

振袖をトップスにリメイクすることも可能。例えば、振袖の袖や襟を利用して、和風のブラウスに仕立ててもらえます。生地に模様があるため、シンプルなカットのトップスに仕立てても、華やかな印象に。

スカート

振袖の生地をスカートに仕立てると、和風でありながら日常的に使いやすいアイテムに仕上がります。例えば振袖の華やかな柄を活かして、Aラインやフレアのスカートに。歩くたびに柄の映える、存在感のあるスカートになるでしょう。シンプルなトップスやブラウスと合わせれば、日常的に着ることも可能です。

パンツ

振袖をパンツにリメイクすることも可能です。モダンでユニークなアイテムとして、和風のパンツスタイルができます。ワイドパンツやハイウエストパンツなど、振袖の生地を使ってさまざまなデザインにすることが可能です。

アウター

高級感のある振袖の生地を使って、コートやジャケット、ショールなどを作ることも可能です。控えめな色柄の振袖であれば、普段使いにも使えるでしょう。

方法3. 小物にリメイクする

ママ振袖を小物にリメイクする方法も、日常生活で使いやすくおすすめ。小物としてリメイクすれば振袖の生地を無駄にせず、実用的に活用できます。

費用は内容によってまちまちですが、3万円程度からが相場となります。

ポーチ

振袖の袖部分を利用して薄型のポーチを作る方法です。袖の部分には細かい模様が施されていることが多いため、その模様をポーチに活かすと華やかな小物に仕上がります。

特に、振袖の生地は軽く、滑らかな質感のものが多く、ポーチにはぴったりの素材。日常的に使いやすく、実用性とデザイン性を兼ね備えたアイテムとして生まれ変わります。

バック

振袖の残り生地があれば、バッグを作ることも可能。通常の和風バッグよりも高級感があり、特別感があるアイテムになるでしょう。ショルダーバッグやハンドバッグ、クラッチバッグなど、デザインもさまざまな種類のなかから選べます。

アクセサリー

振袖の生地を活かして、髪飾りやコサージュ、ネックレスなどのアクセサリーを作る方法です。振袖の生地には華やかな柄や美しい色合いが多いため、アクセサリーとして仕立て直すのにぴったり。

特に髪飾りやコサージュは、結婚式やパーティーなどのイベントでも活躍してくれます。

財布

がま口財布や長財布など、振袖のデザインを活かした財布を作ることも可能。財布は長期間使えるため、振袖の特別な思い出とともに長く愛用できるアイテムとなります。

スカーフやショール

生地の模様をそのまま活かし、シルクのような質感に仕上げることで、上品でエレガントなスカーフやショールに。日常的に使えるだけでなく、個性派のおしゃれを楽しみたいシーンでも重宝します。

その他生活雑貨

上記で紹介したほかにも、クッションカバーやテーブルランナー、ティッシュケース、パスケース、ブックカバーなど、さまざまな小物にリメイクできます。「〇〇に仕立て直してほしい」というものがあれば、仕立て屋さんに相談してみるとよいでしょう。

ママ振袖のリメイクに関するよくある質問

最後に、ママ振袖のリメイクに関するよくある質問をまとめました。

Q. ママ振袖の総額はいくら?

ママ振袖を着る際にかかる費用相場は、5万円程度からがおおよその相場目安となります。振袖そのものにお金はかかりませんが、メンテナンス代や小物類のレンタル代、着付け、ヘアメイクの費用などが必要です。

Q. 振袖でやめた方がいい色は?

成人式で着用する振袖であれば、特にやめた方がいい色はありません。

とはいえ、地味すぎる色や喪服を連想させる濃いグレーや紫などを着用する場合は、華やかなヘアメイクや小物使いでお祝いムードを引き立てるのがポイント。悩む場合は、迷ったら、定番色や華やかさのある色を選ぶとよいでしょう。

Q. ママ振りの相場はいくら?

総額として、5万円程度からが相場となります。メンテナンス費用がかかる他、小物のレンタル代やヘアメイク、着付けの費用も見ておきましょう。

Q. ママ振袖を着る人はどれくらいの割合?

ママ振袖を着る人の割合は、全体の2〜3割程度。振袖のデザインや質感が現代のものと異なりますが、現代風にアレンジして着こなしている方もたくさんいます。

まとめ

ママ振袖のリメイクについて解説しました。ママ振袖をリメイクする際は、小物や髪型をアレンジすることで今風に着こなせます。式典後は訪問着やドレス、小物に仕立て直して活用することも可能。費用を抑えたい方や家族の思い出を引き継ぎたい方は、ママ振袖のリメイクをぜひ検討してみてください。