振袖の着付けにかかる値段は、会場や依頼先によって異なります。本記事では、持ち込み先別の着付けの値段や、料金を抑えるコツについて詳しく紹介。
予約時の注意点や着付けにかかる時間や当日持っておくと便利なアイテムについても解説するので、ぜひ最後までお読みください。
振袖レンタルの場合はセットプランがお得
振袖をレンタルする場合、着付けがセットプランになっていることが多いです。通常、着付けを別で依頼するよりもセットプランを利用した方がお得になるので、ぜひ利用しましょう。
セットプランの場合、着付け料金も込みで総額約20万円〜30万円がおおよその目安料金です。
レンタルではなく購入の場合は着付け先を自分で手配する必要がありますが、お店によっては提携先を紹介してくれる場合もあります。
【持ち込み先別】振袖の着付けの値段
振袖の着付けにかかる料金の目安を見てみましょう。
依頼先 | 費用相場 | 注意点 |
---|---|---|
美容院 | 約1万円〜3万円 | エリアや地域によって料金が大きく異なる。 |
ホテル | 約2万円〜4万円 | 美容院よりもやや高め。早朝プランには対応していない場合がある。 |
出張着付け | 約5,000円〜2万円 | リーズナブルだが、ヘアセットやメイクは別料金・対応不可の場合も多い。 |
合同着付け会場 | 約8,000円〜1万円 | セットプランに含まれている場合もあるが、自宅から遠いこともある。 |
それぞれ解説していきます。
美容院
美容院で着付けをしてもらう場合、ヘアメイクとセットで約1万円〜3万円になることが多いです。ただしエリアや地域によっても異なるため、あくまで参考価格になります。
会場から近い美容院ほど埋まりやすいので、早めに予約しましょう。
ホテル
結婚式のようなパーティやイベントを開催できるホテルでは、着付けのサービスを提供しているところもあります。目安料金は約2万円〜4万円で、美容院よりもやや高くなりやすいです。
また、成人式の着付けは結婚式やパーティよりも朝が早いため、その時間に対応してくれるホテルを探すことが難しい可能性もあります。
出張着付け
出張着付けは、約5,000円〜2万円が目安料金です。美容院やホテルよりも相場が安い分、ヘアメイクは取り扱っていないことがあります。その場合、自分でセットする必要があります。
合同着付け会場
振袖レンタルの提携先で着付けをしてもらう場合、合同会場で着付けをしてもらうことがあります。合同なので自己手配よりも料金はやや安く、約8,000円〜1万円がおおよその目安です。
なお、レンタルのセットプランでは、料金に含まれている場合が多いです。
【プラン別】振袖の着付けの値段
会場だけでなく、着付けを依頼する際のプランによっても料金は異なります。成人式のプランとしては、主に以下の3つです。
プラン | 費用相場 |
---|---|
着付けのみ | 約8,000円〜1万円 |
着付け+ヘアセット | 約1万円〜3万円 |
着付け+ヘアセット・メイク | 約2万円〜3万円 |
ヘアセット・メイクのみ ※メイクは含まれない場合もある | 約5,000円〜1万円 |
着付けのみ
最低限の費用に抑えたいなら、着付けのみのプランがもっともリーズナブル。一般的に着付けのみの料金は約8,000円〜1万円です。
着付け+ヘアセット
着付にヘアセットも含まれるプランだと、両者を単体で依頼するよりも割引価格となっていることが多いです。目安料金は約1万円〜3万円。
特に美容室はセットプランが多く、当日は時間も限られるため、ヘアセットもお願いする場合はセットプランで依頼しましょう。
着付け+ヘアセット・メイク
上記の着付け+ヘアセットに加えてメイクも含まれるプランの場合、目安料金は約2万円〜3万円。
成人式は早朝から準備する必要があり、自宅でメイクに十分な時間を充てられない可能性もあるので、ヘアセットとメイクをあわせて依頼するケースも多いです。
ヘアセット・メイクのみ
自分で着付けができたり、親族に着付けができる人がいたりする場合には、ヘアセット・メイクのみをお願いすることもあります。
相場は約5,000円〜1万円がおおよその目安です。メイクなしの美容院も多く、その場合はもう少し安くなる場合もあります。
振袖の着付けにかかる追加料金
ヘアセットやメイク以外にも、早朝料金や前撮り撮影分の追加料金がかかることがあります。以下では、料金の内訳を解説します。
オプションの種類 | 料金相場 |
---|---|
早朝料金 | 数千円程度 |
前撮り撮影の着付け料金 | 約5,000円〜1万円 |
早朝料金
早朝料金は、通常の営業時間外に着付けをしてもらう際の追加料金です。成人式では、式に間に合わせるために早朝の5:00〜6:00頃から着付けを受け付けているところもあります。
枠が埋まっていて早朝での予約になった場合、数千円程度の割増料金がかかることがあります。ただし、セット料金に含まれる場合もあるため、事前にチェックしておきましょう。
時間帯 | 料金相場 |
---|---|
〜5:00 | 約1万円 |
5:00〜6:00 | 約6,000円 |
6:00〜7:00 | 約3,000円 |
前撮り撮影の着付け料金
成人式と別日に前撮りを撮影する場合、前撮りの着付けも手配が必要です。フォトスタジオで着付けをしてもらう場合、約5,000円〜1万円がおおよその料金目安。スタジオによっては、着付けと撮影がセットになったプランを提供しているところもあります。
振袖の着付け料金を安く抑えるコツ
以下では、振袖の着付け料金を安く抑えるコツを紹介します。
- 着付けがセットになったレンタルプランを活用する
- メイクやヘアセットは自分で行う
- 割引・キャンペーンを活用する
- 自宅から近い場所で予約する
- 家族や知人に着付けをお願いする
少しでも費用を抑えたい場合は参考にしてみてください。
着付けがセットになったレンタルプランを活用する
ヘアメイクや着付けを個別に手配するよりも、セットプランを利用することで、全体の費用を抑えることができます。多くの美容院や着付けサービス業者がセットプランを提供しており、これを利用することで時間と費用の両方を節約することが可能です。
メイクやヘアセットは自分で行う
SNSやYouTubeなどを参考にして、自分でヘアメイクを行うことで、ヘアメイクの費用を節約することができます。また、家族や友人に手伝ってもらう場合は、事前に練習しておくことで、自信を持って当日を迎えることができるでしょう。
割引・キャンペーンを活用する
店舗やサイトで実施している割引やキャンペーンを活用することで、費用をさらに抑えることが可能です。早めに情報を収集し、適切なタイミングで予約することが重要です。
自宅から近い場所で予約する
自宅から近い場所で予約することもコツの1つ。交通費も意外と大きな出費になることがあるため、近場で予約することで費用を抑えられます。
家族や知人に着付けをお願いする
家族や知人に着付けができる方がいる場合には頼ってみるのも1つの方法です。ただし当日は朝早くから動いてもらう必要があり、浅い関係の方に自分からお願いするのは控えた方がよいかもしれません。
相手から声をかけてもらった場合以外では、母親や祖母、叔母など、気兼ねなくお願いできる間柄の方に頼るといいでしょう。
着付け先を予約する際の注意点
着付け先を予約する際の注意点を解説します。
- 持ち込み料金を確認する
- 早めに予約する
- 支払いのタイミングを確認する
持ち込み料金を確認する
持ち込み料金とは、ほかのお店で購入した着物や小物、レンタル品などを持ち込んで着付けしてもらう際に発生する料金のこと。依頼先によっては持ち込み料金がかかることもあるため、事前に確認しておきましょう。
早めに予約する
成人式のシーズンには、多くの人が着付けを希望するため、予約が非常に混雑します。可能ならば、1年前から計画を立てて予約を進めておくのがおすすめ。
ギリギリの予約だと、空きがなくなっていることが多く、早朝料金がかかる場合もあります。なるべく早めに予約しておくようにしましょう。早朝料金がかかる場合の目安は以下になります。
支払いのタイミングを確認する
着付け料金や関連するサービス料金の支払いタイミングを確認しましょう。予約時に一部の料金を前払いする場合や、当日に全額を支払う場合など、依頼先によって支払い方法は異なります。
また、万が一のキャンセルでどのような対応になるかも事前に確認しておくことをおすすめします。
振袖の着付けにかかる時間
振袖の着付けには2〜3時間かかります。着付けそのものに1時間程度、ヘアメイクに1時間程度、そして予備時間として1時間程度を見ておくのがおすすめです。
余裕を持って行動することで万が一のトラブルにも焦らず、美しい仕上がりを目指すことができます。
振袖を着付ける際に必要なアイテム
振袖を着付ける際に必要なアイテムは以下になります。
ジャンル | 必要なアイテム |
---|---|
着物類 | ・振袖 ・帯 ・帯締め ・帯揚げ ・伊達衿(だてえり) |
肌着類 | ・肌襦袢(はだじゅばん) ・長襦袢(ながじゅばん) ・半衿(はんえり) ・衿芯(えりしん) ・補正パッド ・裾よけ ・足袋 ・タオル |
小物類 | ・伊達締め(だてじめ) ・三重仮ひも ・腰ひも ・前版 ・後板 ・帯枕 |
振袖を着付けるためには、振袖の下に着る長襦袢や帯の形を整えるための帯板など、さまざまなものが必要です。これらは着物専門店やインターネットで購入、レンタルすることができます。不足のないようしっかり準備しておきましょう。
あると便利なアイテム
振袖を着付ける際は、以下のアイテムも準備しておくと便利です。
- コーリンベルト
- マジックベルト
コーリンベルトは着物や襦袢がずれないようにウエスト部分を固定するもの。マジックベルトは、マジックテープで簡単に締められるもので、着崩れを防ぐ便利なアイテムとしておすすめです。
また、着崩れを防ぐこともできますが、一番のメリットは振袖を着ている時に楽なところです。いずれのベルトも伸縮性があり、普通の紐と違って締め付けを感じないため、着心地が良くなります。
なお、振袖をレンタルする場合は、これらのアイテムがセットに含まれている場合もあるので、レンタルプランの内容を確認しておきましょう。
振袖を着付ける際の事前準備や注意点
振袖を着付ける際の事前準備や注意点も押さえておきましょう。それぞれ解説します。
着付けにあたっての事前準備
事前準備では、当日の着付けがスムーズにするために以下のポイントを参考にしてみてください。
- 着物や帯をハンガーに掛ける
- 半衿を長襦袢に縫い付ける
- 足袋と帯揚げにアイロンをかける
- 小物を準備しておく
まず、しまっていた着物や帯をハンガーに掛けておきます。新品・クリーニング直後の場合は、畳んだ状態のまま、シワがついてないか確認する程度でOKです。
レンタルの場合はすでに長襦袢に半衿が縫い付けてあることが多いですが、自分で用意する場合は事前に縫い付けておくようにしましょう。
ほかにも、足袋と帯揚げにアイロンをかけてシワを伸ばしたり、小物を使う順番に並べておいたりすると、着付け時に時間と心の余裕が生まれます。
着付け当日の注意点
着付け当日には、以下のポイントに気をつけるようにしてみてください。
- 着付けの前に何か食べておく
- トイレは事前に済ませておく
- ヘアメイクは振袖を着る前に終わらせておく
着付け後にご飯を食べると、帯が締め付けて苦しくなるため、先に軽めの食事を済ませておくのがおすすめ。また、振袖を着た後にトイレに行くのは大変なので、できる限り事前に済ませておきましょう。
着付け後にヘアメイクをすると、振袖がよれたり汚れたりする可能性があります。ヘアメイクは済ませた状態で着付けをしてもらいましょう。前開きのトップスなど脱ぎ着しやすい服装にしておくと、よりスムーズに着替えができておすすめです。
着付け当日に着用する下着
振袖の下に着用する下着は「肌着」「ブラジャー」「ショーツ」の3つです。それぞれ、選び方のポイントは以下になります。
下着の種類 | 選び方のポイント |
---|---|
肌着 | ・以下の和装専用の肌着を着用する 1. 肌襦袢(はだじゅばん) 2. 裾よけ(すそよけ) 3. 長襦袢(ながじゅばん) |
ブラジャー | ・胸を盛りすぎない ・ベージュなど透けにくい色を選ぶ ・ワイヤーの入ってないものを選ぶ |
ショーツ | ・ローライズタイプを選ぶ ・ベージュなど透けにくい色を選ぶ ・飾りの少ないものを選ぶ |
肌着は、和装専用の肌着である「肌襦袢(はだじゅばん)」「裾よけ(すそよけ)」「長襦袢(ながじゅばん)」を使用しましょう。肌襦袢と裾よけは上下に分かれており、セットで着用するのが基本。そして、その上から長襦袢を着用します。
ブラジャーは、外して着用することも付けたまま着用することも可能です。振袖は、メリハリの少ない「ずん胴」の体型がよく似合うとされているので、胸を盛りすぎてしまうようなブラジャーは避けましょう。
ショーツは、はき込み丈の浅いローライズタイプのショーツやビキニショーツが扱いやすくおすすめです。ウエストを覆わないため、振袖の腰ひも部分と重ならずに着崩れしにくく、また振袖を着用してトイレに行く際に脱ぎやすいメリットがあります。
なお、振袖をレンタルする場合は、肌着(肌襦袢・裾よけ、長襦袢)はレンタルセットに含まれており、ブラジャーやショーツは自前のものを使います。
レンタルに含まれるもの | 肌着類(肌襦袢、裾よけ、長襦袢) |
レンタルに含まれないもの | 下着類(ブラジャー、ショーツ) |
成人式当日にあると便利なアイテム
成人式当日は写真を撮る機会がたくさんあります。メイク直しや着崩れを直す際に、あると便利なアイテムをチェックしておきましょう。
アイテム | 用途 |
---|---|
大きめのクリップや洗濯バサミ(2〜3個) | トイレなどで役に立つ |
大きめのハンカチ(50cm以上) | 下を向いたときに化粧で汚れるのを防ぐ |
髪留め・ヘアピン | 化粧直しなど髪を留めたい時に便利 |
油取り紙・ミニミラー | 化粧直しに役立つ |
まとめ
振袖の着付けにかかる値段について、持ち込み先別の着付けの値段や、料金を抑えるコツについて紹介しました。着付けを含め、成人式の振袖にかかる費用を安く抑えるポイントは、「早くから準備をすること」です。
また、メイクやヘアセットは自分で済ませたり、着付けができる家族や知人に頼ってみるのも手段の1つ。スムーズに成人式当日を迎えられるよう、事前準備をしっかりしておきましょう。