花嫁が振袖を着てもいい?結婚式で着られる着物の種類や選び方を解説

結婚式で振袖を着たいと考える方も多いことでしょう。振袖は未婚女性の正装であり、結婚式をはじめ特別なハレの日に着用されます。

本記事では結婚式で振袖を着たいと考えている方に向けて、花嫁が結婚式で振袖を着られる和装の種類や選び方を詳しく解説。

また、コーディネートのポイントや選び方のコツについても紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

目次

花嫁が結婚式で振袖を着られる?

出典:photoAC

振袖を花嫁衣装として結婚式で着ることは可能です。ただし、花嫁衣装として着る振袖は、一般的に成人式で着用する「中振袖」とは異なり、さらに裾の長い「引き振袖」と呼ばれるものを指します。

そのため、成人式で着用した振袖をそのまま花嫁衣装として使用することは一般的ではありません。中振袖は引き振袖と比べて裾が短く、婚礼衣装としては少し地味な印象になります。

ただし、お色直しや二次会、前撮りなどでの使用であれば問題ありません。式典よりもカジュアルなため、中振袖の方がむしろ場の雰囲気に合いやすいこともあります。

成人式の振袖と引き振袖の違い

中振袖と引き振袖のもっとも大きな違いは、裾の長さにあります。

引き振袖はその名の通り、「裾を引きずるほど長い」のが特徴。結婚式にふさわしい格式の高さを感じさせます。

また、いずれも華やかなデザインが施されていますが、中振袖と比較して引き振袖にはより高級な素材が使用されることが多いことも特徴です。

名称袖の長さ着用シーン
大振袖
(引き振袖)
三尺以上
(約104~120cm)
花嫁衣裳
中振袖二尺五寸尺
(約100cm)
成人式、結婚式の参列
小振袖
(二尺袖)
二尺
(約85cm)
外出時、卒業式で袴に合わせて着用

引き振袖を着用する場合のコーデ

出典:PIXTA

引き振袖を着用する際は、振袖自体のデザインはもちろんのこと、帯やヘアセット、メイクも重要なポイントとなります。引き振袖はそのデザイン自体が華やかなので、帯や小物もそれに合わせて豪華なものを選ぶとよいでしょう。

例えば、帯は金糸や銀糸を使った豪華なものを選び、結び方も「立て矢結び」や「花波結び」「手毬花」などでこだわりを持つことでより一層華やかさが増します。

ヘアセットは、引き振袖の華やかさに負けないボリューム感のあるスタイルがおすすめ。メイクはマットな質感でアイメイクとリップは華やかに、振袖との色味を合わせると顔映えがよくなります。

花嫁衣装として人気の引き振袖の色

引き振袖の中でも特に人気が高いのは、「黒引き振袖」とよばれる黒の引き振袖。黒色は、引き振袖のなかでも格式が高いとされます。

また、デザインによっては結婚式を終えた後にリメイクして「黒留袖」として着用できる点も、黒引き振袖が人気である理由の一つです。

黒以外にも、赤や青などの華やかな色を基調とした引き振袖もあるので、自分に合った色を選びましょう。

花嫁が結婚式で着られる和装の種類

引き振袖以外にも、結婚式で着られる和装には「色打掛」や「白無垢」といった選択肢があります。

名称特徴
色打掛鮮やかな色彩と豪華な刺繍・錦織が特徴。
白無垢全ての装飾や小物が白で統一された最も格式の高い婚礼衣装。
大振袖(引き振袖)振袖の中でも最も格式が高い。袖が長く、裾も長い。
中振袖成人式などで着用する振袖。お色直しや二次会などで着用できる。

色打掛(いろうちかけ)

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色打掛は、鮮やかな色彩と豪華な刺繍が特徴の婚礼衣装です。昔は白無垢よりも格下とされていましたが、近年では白無垢と同格の礼装であるとされ、ハレの日を華やかに彩ってくれます。

特に赤を基調とした色打掛は、王道スタイルとして結婚式で非常に人気があります。

白無垢(しろむく)

出典:PIXTA

白無垢は、全ての装飾や小物が白で統一された最も格式の高い婚礼衣装。清楚な美しさが花嫁の純潔さ・誠実さを象徴し、伝統的な和婚におすすめの装いです。

自身にあった花嫁衣装(和装)の選び方

以下では、自身にあった花嫁衣装(和装)の選び方について紹介します。

  • 見せたいイメージで選ぶ
  • 色で選ぶ
  • 動きやすさで選ぶ
  • 写真写りで選ぶ

見せたいイメージで選ぶ

まずは見せたいイメージを考慮しましょう。

例えば清楚な雰囲気を重視するなら白無垢、華やかさを求めるなら色打掛、美しい立ち姿を見せたいなら引き振袖など、特徴を踏まえて選ぶのがポイント。

それぞれの和装が持つ魅力を活かして、結婚式のテーマや会場の雰囲気に合わせて選ぶのがおすすめです。

色で選ぶ

花嫁衣装として、どの色を着たいかも重要なポイントです。先に触れた通り、引き振袖は黒、色打掛は赤、白無垢なら白が主流です。

もちろん他の色を選ぶこともできますが、人気な定番カラーほど取り扱いが多く、豊富な種類の中から選べます。

動きやすさで選ぶ

和装というとドレスに比べて動きにくいという印象を持つ方もいるかもしれません。

しかし、上質な正絹や軽量な素材を使用したものを選べば、驚くほど動きやすいものもあります。

気になる着物があれば、まずは試着して動きやすさも確かめてみましょう。

写真写りで選ぶ

結婚式の写真は、一生の思い出として残るもの。写真映えを意識したい場合は、写真写りで選ぶのもひとつです。

例えば織物で作られた打掛はハリがあるので、豪華で重厚感のあるイメージにしたいときにおすすめ。ただし身体のラインが出にくく、映り方によっては着膨れして見えてしまうこともあるので注意が必要です。

しなやかな素材の引き振袖は身体のシルエットを美しく見せてくれるので、立ち姿を美しく見せたい方におすすめ。また、白無垢は光を反射しやすいため、写真では顔色が明るく映るというメリットもあります。

上記のような特徴も考慮して、写真写りを意識した衣装選びをしてみましょう。

結婚式で和装をレンタルする際の費用相場

結婚式で和装をレンタルする際の費用相場を以下にまとめました。レンタルを検討している場合は参考にしてみてください。

和装の種類レンタルの費用相場
色打掛約30万円〜
白無垢約20万円〜
大振袖(引き振袖)約20万円〜

まとめ

結婚式は、未婚女性として振袖を着る最後のチャンス。花嫁衣装としての振袖では、引き振袖を着用することが一般的です。成人式の振袖と結婚式用の引き振袖は異なるため、引き振袖としてリメイクするか、お色直しや二次会で着用しましょう。

また、引き振袖だけでなく、色打掛や白無垢といった他の和装も人気です。本記事で紹介したポイントを参考に、人生で特別な結婚式で、お気に入りの衣装を選んでみてください。